大百十七訓 ページ23
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「かなりマズイ状態ですね…家族の方はそれ相応の覚悟をしておいた方が…」
集中治療室へと彼女は運ばれ、医者にそう告げられた。顔を徐ろに下げた彼は、今まで何人の人に同じ台詞を吐いて来たのだろう。
現実逃避紛いのことを考える私の隣では拳を強く握りしめた総悟がガラス越しにミツバ姉を見つめている。旦那が、呼んだのだろうか。
視線を前に向けると、見慣れない管や機械の横にその人はいた。忙しなく看護師や医師は動いているのに、その人だけ時が止まったように動かない。
もともと白いその肌が、今ではただ恐ろしい。眠ったように閉じた目が、もう開かれることはないのではと錯覚させる。
院内ではお静かに、その言葉がよく似合うこの空間に「総悟」と近藤さんの声が響いた。
近藤「いい加減休め。俺と交代！寝てきたから、俺」
「Aも、風邪悪化するぞ」と雰囲気に合わない明るい声の近藤さんの目の下には、分かりやすく出来たクマが見られる。
それを指摘する総悟にもクマが見られ、大きないびきをかく旦那は兎も角、この場のほぼ全員が揃って目の下にクマを作っているのは何だか妙な光景だ。
近藤「トシと派手にやり合ったらしいな」
沖田「……今は野郎の話はやめてくだせェ」
近藤「詳しくは教えてくれんかったがな、言っていたぞ。今のお前に負ける気がせんと」
沖田「やめろって言ってるんでェい！」
総悟の隣で話す近藤さんの言葉から、総悟の顔に湿布やガーゼが付いているのはそれが理由だったのかと一人納得する。
荒々しくあげられた声にははっきりとした怒りがあり、吐き出された言葉が重苦しくこの場に残った。
沖田「なんだってんだ、どいつもこいつも二言目にはトシ トシって。肝心の野郎はどうしたィ姉上がこんなんだってのに姿も見せねェ。
昔振った女が死のうがしったこっちゃねーってかィ。さすがにモテる男は違うときた」
近藤「…やっぱりお前疲れてるみてーだな、寝ろ」
沖田「…軽蔑しましたか」
睨みつけるように近藤さんを見て捲し立てた総悟を論すように話す近藤さん。すると、先程よりは冷静になった声音でまた総悟が口を開いた。
沖田「邪魔ですかィ俺は。土方さんと違って」
刹那、近藤さんの目がカッと見開かれ総悟の胸倉を掴んだ。見慣れない二人の姿に参ってしまうが、その時張り詰めた空気を裂くようにドタドタと勢い良く山崎が走って来た。
山崎「局長ォォ！！大変なんです！副長がァァ！！」
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クローバー - タイトルの第が大になっていますよ (2022年10月23日 19時) (
レス) @page25 id: f7867713b9 (このIDを非表示/違反報告)
柊ひな(プロフ) - ミクさん» 洒落にならない数々のミス申し訳ありません。一通り目を通し修正してきました。ココがまだおかしい、という箇所がありましたらお手数ですがまた教えて頂けると幸いです。すみません。 (2021年8月5日 20時) (レス) id: d757d08cdf (このIDを非表示/違反報告)
ミク - 時々、坂田「銀さんたぶらかして」みたいな感じになって最初の「の前の名前が違っていることがあります (2021年8月5日 13時) (レス) id: c0f1b840e0 (このIDを非表示/違反報告)
柊ひな(プロフ) - MEIさん» ありがとうございます！テスト、なんとか終わりました！！テストお疲れ様です！2週間以上も前ですけど(笑) (2019年6月7日 7時) (レス) id: bb6b3491df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柊ひな | 作成日時：2019年5月12日 12時
