第九十二訓 ページ45
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開戦の狼煙が上がってから何時間か経過した。
依然みんなが勝負に勝てているのか分からないけれど無事であることを願いながら腰を上げる。
そろそろ動いた方が良いだろう。此処にいても誰も来る気がしないし気配もない。そう考えて歩き出してから数分後、突然後ろから「Aー!!」と聞いたことのある声に名前を呼ばれた。
「おぉ、神楽ちゃんさっきぶりー。その手どうしたの?ぶらぶらしてるけど」
「こんなケガくらい大したことないネ!!それより銀ちゃんは?一緒にいないアルか?」
「あー…旦那とはぐれちゃってさ、今探してるところなんだよね」
皿は割れていないが手に怪我をしている神楽ちゃんを心配しつつ皆と合流しようとしている旨を伝えると、神楽ちゃんも探していたらしく一緒に行こう、と言われたので二つ返事で了承する。
「私達がいる場所は端の方だと思うから、取り敢えず入って来た門の前まで行こっか」
「Aそっち反対方向ヨ。入り口はあっち側」
「……」
神楽ちゃんも地理が得意なんだね。
神楽ちゃんに心の中で馬鹿にされてたらどうしようと不安になりながら歩いて行くと、何やら騒がしい声が耳に届いた。
慌てて走って行くと、旦那と新八くんが柳生九兵衛と今日始めて見たおじいさん…多分、柳生チームの大将と丁度勝負しているところだった。
それに、よく見ると屋敷の近くには妙ちゃんが立っていて。声を掛けようと踏み出せば、屋敷の縁側に小さい男の人が現れた。「柳生家の看板に泥を塗ること許さん!!」と、言いながら。
「ひっとらえろォォ!!」と後ろにいた門下生と思われる人達に命令をし、それを皮切りに向かって来る木刀を持った人達。
彼らは私達の戦い相手ではないけれど、向こうから来たのだ。もちろん応戦しますとも。
「アネゴォォ!!男どもが頼りないから私が来たアルヨォ!!銀ちゃん おめっ今までドコ行ってたアルかァ!?」
「二人とも早く大将さんの皿割って下さいよ!妙ちゃーん!!お待たせー!!姑にいびられなかった!?」
大声で呼び掛けながら応戦していると、私と神楽ちゃんだけでなく近藤さんと土方さんに肩車されてる総悟も入って来て、なんだか乱闘になったきた。
肩車されているという事は、あの総悟が足に怪我でもしたのだろうか。土方さんも血まみれだし、相当手こずったのだろう。
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柊ひな(プロフ) - 桜さん» 面白い……!?そう言って頂けるとお世辞だとしてもとても嬉しいです!更新頻度がバラバラで申し訳ない限りなのですが、私の出来る範囲で頑張っていこうと思います!コメントありがとうございます! (2019年5月4日 0時) (レス) id: de18b107bf (このIDを非表示/違反報告)
桜 - コメント失礼します。初めて読まさせていただきましたが、すごく面白いです!更新頑張ってください! (2019年5月2日 18時) (レス) id: 7ff3846d52 (このIDを非表示/違反報告)
柊ひな(プロフ) - 折角お誘い下さったのに本当にごめんなさい!!!!!そんな私がこんな事を言うのはおこがましいと分かってはいるのですが、また別の機会に誘って下さると嬉しいです。長ったらしくてすいません。 (2019年4月27日 21時) (レス) id: 105b197957 (このIDを非表示/違反報告)
柊ひな(プロフ) - 軽く調べて見たのですが、まぃさん!素晴らしく可愛いですね!(見た目の清楚さが特に)だからこそド素人の私が書いてしまうとキャラ崩壊が半端じゃなく事故作品にしてしまう気がして、ミリアさんに迷惑をかけると思うんです… (2019年4月27日 21時) (レス) id: 105b197957 (このIDを非表示/違反報告)
柊ひな(プロフ) - お誘い下さりありがとうございます!銀魂恋愛合作!!是非ともご一緒にやらせて頂きたいのですが、私自身たくっちさんの動画を拝見した事がなく、名前なら知っているのですがご期待に添えるようにはできないと思います。 (2019年4月27日 21時) (レス) id: 105b197957 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柊ひな | 作成日時:2019年4月17日 22時