【銀魂】今日もお江戸は平和です 2

第七十六訓 ページ29

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その後飛んでいった瑠璃丸を夜通し探していたが見つからず、気付けば瑠璃丸探索二日目。

前にも述べたように万事屋の三人、特に旦那にこの件がバレたら面倒臭いので昨日の夜に森から出て行くように仕向けてみたが、あえなく失敗。

万事屋にバレないよう今日は探して行くしかないのだが瑠璃丸が見つかる気配はない。


土方さんと瑠璃丸を探していると偶然近藤さん達と合流。近藤さんだけじゃなくついて行った隊士達も全身ハチミツまみれになっていて、少し甘い匂いがする。


因みに総悟は単独行動。神楽ちゃんに対抗心を燃やしていたので余計なことはしないといいのだが…面倒ごとが増えるのはごめんだ。


次の捜索場所を尋ねようとすると、すぐ近くから神楽ちゃんの声が聞こえてきた。旦那と新八くんの名前を呼んでいたから仲良く三人で探していたのだろう。

影から様子を伺うと、なんと神楽ちゃんの見ている方向に黄金色に輝くカブトムシ、もとい瑠璃丸が。


今飛び出せば瑠璃丸の価値に気付かれてしまう可能性があるので、影から三人立ち去るのを待つ。

神楽ちゃんが物欲しそうに見ていたが旦那が「銀蝿の一種だ。汚ねーから触るな」と言うと、とらずに去って行く三人。それを見計らい瑠璃丸に近づく。



「しめた！アイツらホントに行ったぞ！」

「バカだ、あの人たちすごいバカだ」

「今だ！早く瑠璃丸を！！」



つかまえるまであと少しのところでまた飛んで行く瑠璃丸。…嫌われてるのかな。


次は逃がすまいと飛んでいった方を見れば意外とすぐ近くで止まった。が、なんの因果か止まった先は神楽ちゃんの頭の上。

瑠璃丸に気づいた旦那が叩き落とそうとするので流石に黙って見ていられず飛び出す私たち。

しかし思い通りにはいかないもので、焦った近藤さんがすっ転んで神楽ちゃんの頭にチョップをかまし、こてんと転がる瑠璃丸。



「この子私を慕って飛んできてくれたネ。この子こそ定春28号の後を継ぐ者ネ」

「待てェェ！！継がせるな！それっ…それ実は…」



人の話を聞かない神楽ちゃんは「先代の仇を討つ時アル！」と言って走って行く。

28号って定春多過ぎでしょ。私の知ってる定春くん死んじゃってないよね？


走る神楽ちゃんを呼び止めようと声をかける時、思わず "将軍の" と口走ってしまった土方さん。

それをがめつい旦那が聞き逃すハズがなく追いかけようとする土方さんの服を掴んで聞き返す。


…悪人面だ。


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