【銀魂】今日もお江戸は平和です

第二十五訓 お花見篇 終 ページ26

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見た目はあれだけど、食べたら美味しいかもしれない。見た目はあれだけど。

そう暗示をかけ恐る恐る口に入れるとパリッと、卵焼きなら絶対にしないであろう音がする。あ、意外といけるかもっ、



「あ"あ"あ"あ"！！目がァァ！目がァァァァ！！！」

「飛び上がるほど喜んでくれるなんて、やっぱり作って正解だったわ！！」



呑気なこと言ってる場合じゃないです姉御。


思わぬムスカ大佐のお出ましに自分でも混乱するが、冷静に目の激しい痛みに耐え、総悟を無理矢理どかし(蹴っ飛ばした)飲むなと言われた酒を喉に流し込む。



「はぁ…」



三途の川見えた。


…思い出すと吐きそうになるのでこれ以上考えるのはやめよう。そう脳を一旦シャットダウンしたところで、また腰に圧迫感が。



「A〜〜！！」



神楽ちゃんから本日二度目の抱擁、頂きました。



「Aが唐揚げ作ってきたって本当アルか！！私にも頂戴！！」

「あーごめんね。総悟が残り食べちゃったみたいでもう無いの」



もう一度謝ると分かりやすくヘコむ神楽ちゃん。

「妙ちゃんの卵焼きならあるけど食べる？」と言えば物凄い速さで首を横に振った。妙ちゃんの手料理の恐ろしさを神楽ちゃんは知ってたらしい。

私から得られる物がないと知ると食べ物を探しに行ってしまった。もっと多めに作れば良かったと後悔する。



「A、コイツと俺が一気飲みすっからどっちが早く飲み終わるか見ててくれ」

「てめーズルすんなよ」

「お前こそすんじゃねーぞ」

「俺はズルなんて卑怯な手使ったことはねェ」

「俺だってねーよ、生まれてから一度もしたことねェ」



…此処は五月蝿くなりそうだから向こうで飲み直そう。そう思って立ち上がるとガシッと掴まれる両肩。



「どこ行くんだよ」

「ちょっとお花摘みに」

「嘘つけ。今のお前はお花摘みに行くっつーか飲み直そうって感じだったぞ」

「アンタ達二人に同時に絡まれるとろくなことがないんですよ」



呆れ顔で離せと言っても話してくれない二人。なんと私の肩を掴んだまま喧嘩し始めた。お願いだから巻き込まないで。



「おいA、今のどう思う」



聞いてなかった。



「アイツ頭おかしいよな」



知らねーよ。



「あ？おかしいのはてめーの方だろーが」

「んだとコラ、つまんねーこと抜かしてんじゃねーぞコラ」

「「A、アイツの方が頭おかしいよな」」

「どっちも死んで下さい」



もう勘弁して。



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