*＊お仕事男子の愛し方２＊* 【N.K】

違う顔 ページ14

和「…こっち」


私を寝室へ引っ張る和也くんの手の力が強い。



真っ暗な部屋、
彼が手探りで照明のスイッチを押すと
控えめなオレンジのあかりがボンヤリと灯って
それが紺色のカーテンに滲み、

何度も訪れた寝室なのに
やけにムードのある部屋になった…



和「座って？」


先にベッドに腰掛けた彼が
トントンとその横を手で叩く。



ぎこちない足取りで隣に座ると
和也くんの左手が、私の右頬を優しく包み込んで


和「ほっぺたあっついね(笑)」


A「…はずかしいから。」


和「んふふ、かわいっ」


いつもみたいに
口角を上げて笑うと、

啄むようなキスを何度もして


A「…んっ」


それが徐々に深くなる。





呼吸が苦しくて、
思わず薄く開いた瞼から視界に入ってきたのは
伏せられた和也くんの目。


あまりにも綺麗で、
色っぽすぎるその「伏し目」に気を取られていたら


頰に添えられていなかった方の手で
肩をトンと押されて、

ベッドが一瞬だけ弾む。



それでも
なかなか離れることのない唇が
酸素を求めて少し開くと、

すかさず温かい舌が
ぬるりと滑り込んできて

A「…っはぁ、はぁ」



やっと息ができた時には


和「だいじょーぶ？(笑)」


小さく笑う、
すっかりオトコの顔した和也くんに
見下ろされていた…

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