Never End LOVE 〜Y.T〜 ページ17
玉森side
肺炎を拗らせて入院した時に出逢った君と恋をした。
この奇跡のような出会いは、でも最初から行き着く先は「別離」以外にないのだと知らされていた。
玉「ALS...?」
A「そう。だんだん全身の筋肉が衰えていって、歩くことも、呼吸とか食事も出来なくなってって、死んじゃうの。」
だから、これ以上好きにさせないで。
好きにならないで。
俯いてそういう真白な雪のような君の顔をそっと掬いあげてキスをした。
玉「俺、Aの最後の瞬間まで傍に居たい。居させてくれませんか?」
涙で濡れた君の頬をそっと包んで、もういちど、優しくキスをする。
〜〜〜〜〜
治療法はまだ無いから、といって家に戻って最期の時を待つ君の元へ、俺は毎日通った。
日に日に弱ってゆく君の姿を見るのは辛かった。
それでも、Aの前では絶対に泣かないと決めていた。
そんな日々を続けて、いつしか季節は冬になっていた。
窓の外で降る雪を、もうベッドから自力で起き上がることも出来なくなった、痩せさらばえた君が切なげな瞳で眺めている。
微かに震えるその肩を引き寄せる。
もう、終わりが近いのかもしれない。
それでも笑顔で語りかける。
玉「A、雪だよ。今日はほんと冷えるね。」
もう喋ることも出来なくなった君の瞳と微かな口から言葉を読み取る。
『雪だるま作りたかったな』
『裕太と雪合戦もしたかった』
溢れそうな涙を必死に堪えて、笑いかける。
玉「雪、バケツに入れて持ってこよっか。ミニ雪だるまなら作れるよ!」
Aの家を出た瞬間、その日に崩れ落ちた。嗚咽が、涙が、零れて止まらない。
玉「Aっ、A...っ」
その日から1週間たった日。
Aは永遠の眠りについた。
玉「A、Aっ!お願い、目覚ましてよ…っ。ねえ、明日も俺の横で笑うって、言ってよ…」
嘘でもいいから。
なあ、俺これからどうやって生きていったらいいの?
もうAがいない世界なんて考えらんないんだよ。
そう、心の中で話しかけた時。
母「あの...裕太さん。これ...」
Aのお母さんが手紙を渡してきた。
Aからだ。
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桜里(プロフ) - 裕太大好きさん» ありがとうございます!ニカ玉の三角関係って感じで大丈夫ですか? (2017年9月2日 9時) (レス) id: 9644045b80 (このIDを非表示/違反報告)
裕太大好き - 全部見ちゃいました。どれも良かったです。3Dgirlでニカ玉メインでやって下さい。待ってます。 (2017年9月1日 0時) (レス) id: 086e0840d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜里 | 作成日時:2017年8月6日 19時