気づかれぬように。【白膠木簓】

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盧笙から連絡がきた。









「お前が喜びそうなものもらってきたから、いつものところで待つ。」









だそうだ。
時間などは伝えていないのはわざとだろうな。と思った。









ちなみに、いつものところというのは居酒屋の事だ。
解散前に舞台が終わった後必ず立ち寄って反省会をしたところ。

無意識で避けるようになっていたが、今回のことでまた足を運ぶことに。









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数か月は周辺に立ち寄ってなかったので久々の風景に心が躍った。









お互いの仕事の関係上、盧笙が先に来ていることは容易く想像ができた。

時刻は22時。

遅すぎただろうか。そう思い少し足早に待ち合わせ場所に向かった。









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白「久しぶりの…いつもの。…」









「ん？…お！おぉ！！人気芸人の白膠木簓のご登場やんかぁ！」

白「おじちゃんそりゃ持ち上げすぎや〜！！簓さん天狗になってまうて〜！」









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温かく迎えてくれた店主は昔からいい人だった。

俺らが下積みの時に無料でご飯を食べさせてくれた。
思い返すと、いろいろしてくれていたことに今更気づいた。









最低やな。









また自分が嫌いになった気がした。









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盧「簓、こっちや。早よこい。」









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声のする方を見ると、盧笙がいた。

いつものカッコでいつもの席にいた。
懐かしい気持ちが今までの背徳感を少しだが和らげてくれた。









気がした。









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