あと少しだけ ページ17
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白膠木簓side
なんやねん……。
ホンマになんやねん……。
自分がどれだけアピールしても、Aチャンは「こいびと」として見てくれへん。なんかもう、急に押しかけてくる孫の面倒みとるみたいになっとーし。今だってそうや。隣に本物がおるのに、テレビの方ばっか見てからに……どつくぞ。
ちらりと視線を動かし、彼女を盗み見る。彼女はリモコンを握り締めて、スマホも持って、テレビ画面を凝視している。
「ほわぁ〜……今の顔、メッチャ格好いい！」
「なぁ……」
こっち向いてーなー？
「んぐっ！あれで驚くとか可愛すぎか」
「なぁなぁ」
こっち向いて、ほい？
手を彼女の肩にのせて、ぽんぽんと叩いた。
一回目、反応なし。
二回目、同上。
三回目、同上。
四回目……。
「もうっ！今集中してるんですけどっ」
怒った彼女が頬を膨らませ、振り返った。スッと伸ばした指が彼女の頬にふすっと刺さった。頬っぺたがフニフニしとる。天使やんなぁ……。天使や、天使。まだ怒って何かをわめいているが、全く耳に入ってこない。やっぱり、こないに可愛いと彼氏とかおるんやろか。今はおらんのは確かやな。
居ったとしても、俺にかなうわけないし()。
「かわええなぁ……」
「はい？」
思いっきり睨まれたので、パッと手を離した。
こわいこわい……。
「隣に本物がおんのに、見えとらんの？」
「いや……見えてますけど。隣の簓さんよりテレビの簓さんの方がかっこいいので」
そんな純粋な目で見らんといてや？……さすがに傷つくわー。
頬を膨らませて、じっと彼女の方を見れば彼女はすぐに顔を赤くした。ついつい、加虐心が煽られる。この間怖がらせたばっかりやから、嫌われんのは堪忍やわ。
「そ、そそなんなっ、可愛い顔しても無駄ですからね！私はテレビを見るんですからね！」
むぅっと眉根を寄せながらも気合を入れなおした彼女は、またテレビの方を向いた。画面を見よるうちに、彼女が笑顔になっとんのは嬉しい。やっぱり、出来るだけ笑っててほしいからな。泣いた顔も見てみたいんやけど、泣かせたのが俺以外やたら許せへんし。
「あ、足組んでるの神。てか足長い」
そう言って顔を高揚させて画面を見る彼女の顔は、
「ま、もう少しだけ見ててやってもええかな」
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一期Love(プロフ) - 簓推しなのでこの小説見つけてテンション上がっちゃいました笑私関西人なんですけど関西弁もあんまり違和感ないしキャラも上手く表現？されててスゴイなー！って思いました！これからも頑張ってください。更新待ってマス！！ (2019年10月21日 21時) (
レス) id: 2345a9075e (このIDを非表示/違反報告)
高炉 - レインさん» 誤植の指摘、ありがとうございます。すぐに確認させていただきますね。 (2019年10月10日 14時) (レス) id: d839c37112 (このIDを非表示/違反報告)
レイン - 上層じゃなくて女装じゃないですか？間違ってたらすみません！ (2019年10月9日 16時) (レス) id: a7f544d6f5 (このIDを非表示/違反報告)
高炉 - リつきさん» 有難うございます。楽しんでいただけて幸いです。キュンキュン、してますかね？？ (2019年10月5日 21時) (レス) id: d839c37112 (このIDを非表示/違反報告)
リつき - とても良かったです！めっちゃキュンキュンしました!!!素敵な作品ありがとうございます！続き楽しみにしてます♪ (2019年10月5日 20時) (レス) id: 4bdd39adda (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：高炉 | 作成日時：2019年10月2日 0時
