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ときには仕事の話を ページ14

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「はぁ〜……すっごい、良いなぁこの写真」
「ん?それ、どついたれ本舗の白膠木簓じゃない」

 仕事場での休憩時間。SNSに投稿されていた写真を見ていた私は、偶々そこを通りかかった小鳥遊さんに話しかけられた。小鳥遊さんの片手には近くのパン屋の紙袋があった。

「あ、小鳥遊さん。今日のお昼はサンドウィッチですか」
「そうそう、新しくできたパンやだけどおいしいよ」

 隣良い?と聞かれ、了承すると対面するように小鳥遊さんが座った。彼女がガサゴソと袋から取り出したのは袋に入れられたベーグルサンドで、ハムと胡椒のいい匂いがこっちまで漂ってくる。挟まれているレタスは見るからにシャキシャキで、思わず喉を鳴らしてしまった。それを頬張りながら、私の携帯画面を見ていた。

「どついたれ本舗の方は知ってたけど……芸人の方ってこんな仕事をしているんだね」
「いや、この色気見てくださいよ。この鎖骨……っ。ドッキリのネタばらし画像なのに、なんでこんなに色気があるんですか。絶対芸人じゃないですよ」

 私が画像をアップにして見せると、小鳥遊さんは苦笑しながら同意した。
 色気があると自分で言いながら、この前の浮気疑惑(?)の話を思い出していた。劇場や番組では、あんな顔をすることは絶対にないんだろうな。

「いやー……でも、何かわかるな。あの人のラップって笑顔で人をディスっていくスタイルって感じがするもん」
「ラップの方はそんなに聞き込んだことがないからな〜」

 画像を保存し、白膠木簓の公式Twitterをチェックしながらそう言った。因みに私の今日の弁当はタコ焼きだ。今日の朝、大家さんが「二枚目なお兄ちゃんが作ってくれたって。ええ、お婿さんやね」と言いながら、通天閣のイラストがついた弁当箱を持ってきた。入っていたたこ焼きは中々においしく、爪楊枝を刺してもう一個頂いた。

「教えてあげようか?どついたれ本舗はまだCDは出てないけど……」
「いやー、いいですよ。今は二次元の推しと三次元の推しにつぎ込むので忙しいので」
「割合的には?」
「3対7です」

 きっぱりと言って、自動販売機で買ったお茶を飲む。
 目の前の小鳥遊さんはパン屋と併設しているカフェで買ったものらしいお茶。そこの店員さんに「オシゴト ガンバってね(*^▽^*)」とかいてもらった、と喜んでいた。そこそこにイケメンだったらしい。

「……そう言えば、白膠木簓とヨコハマディビジョンのラップチームって何か関係があるんですか?」

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一期Love(プロフ) - 簓推しなのでこの小説見つけてテンション上がっちゃいました笑私関西人なんですけど関西弁もあんまり違和感ないしキャラも上手く表現?されててスゴイなー!って思いました!これからも頑張ってください。更新待ってマス!! (2019年10月21日 21時) (レス) id: 2345a9075e (このIDを非表示/違反報告)
高炉 - レインさん» 誤植の指摘、ありがとうございます。すぐに確認させていただきますね。 (2019年10月10日 14時) (レス) id: d839c37112 (このIDを非表示/違反報告)
レイン - 上層じゃなくて女装じゃないですか?間違ってたらすみません! (2019年10月9日 16時) (レス) id: a7f544d6f5 (このIDを非表示/違反報告)
高炉 - リつきさん» 有難うございます。楽しんでいただけて幸いです。キュンキュン、してますかね?? (2019年10月5日 21時) (レス) id: d839c37112 (このIDを非表示/違反報告)
リつき - とても良かったです!めっちゃキュンキュンしました!!!素敵な作品ありがとうございます!続き楽しみにしてます♪ (2019年10月5日 20時) (レス) id: 4bdd39adda (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:高炉 | 作成日時:2019年10月2日 0時

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