ぬらりひょんの孫夢小説ー闇よりも銀ー (ページ9)

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漆ページ9

いきなり現れ、警戒しながら声を上げれば口を押さえられた。モゴモゴしながらもそれに苛立って蹴りを繰り出せば、すかさず逃げられる。
ただ、珱姫を起こしたくは無いので大人しく黙ったが。

それに満足したのか、なにやらニヤニヤとしているぬらりひょんになまえは睨みつけた

「そう怒るな。ワシはあんたとやり合う気はねぇ」
『珱をあんな風に襲っておいて、どの口が言うか』

なまえは咥えていた煙管で最後のひと吸いをすると、口から外し、コンッ！と小気味いい音を立てて竹製のそこに灰を落とした。その様はなんというか、どこか色気があって。ぬらりひょんは声さえ漏らさないものの、風情なそれに顎に指を数本滑らせた。

流れるような所作。
そして、腰には刀があり、それもちゃんと飾り物などではない。手入れが行き届き、抜き身のそれは月夜に輝いている。
抜刀の瞬間が、闘争心を掻き立てさせられる程の威圧を纏っていて、危うくドスを握るところだ。

先ほどは珱姫を目的としていた。
だからよく見ていなかったのだが...
らしくもなく後悔した。
この女子...

『なにをジロジロと見ている！』

おっと。隙のない斬撃。
危うくまた斬られる所だ。

「クク...おぬしやはり強いのう」

だが、次はワシが見えるかのう...?

そう言ってぬらりひょんは、また消える。
それが彼の畏れ...

『なるほど、これが気配がなかった種か』

だが、、

『ーここだ』

ーザンッ

「？！(ワシの畏れが、断ち切られたじゃと...?)」