結ばれない物語【レイ】(菫の花) ページ22
【著作:菫の花】
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キミの声が好きだ、低くて良く頭に響く声。
キミの髪が好きだ、サラサラ揺れる漆黒の髪。
キミの匂いが好きだ、清潔な石鹸の香り。
キミの全てが_____
私はこんなにもキミが好きで、好きな所を言えと言われればいくらでも答えれる。
でも、それでも私とキミが結ばれる事は無い。
いくら私がキミの事を想っても、私とキミは結ばれない。
これが私の物語のエンド。
「…い!おい!A!!」
「っ、ん……?」
大好きなキミの声が聞こえて目を覚ます、なんて最高なんだろう。
じっと彼の顔を見つめると彼は不機嫌に顔をしかめてしまう。
そんな顔をしたキミも大好きだ、なんて思う私は明らかに狂ってる…
「ねぇ、レイ…大好き。」
「っ…お前、良くそんな小っ恥ずかしい事言えるな。」
「本当の事だからね!あーもう、ほんと好き!」
「うるせぇ!分かったから黙れ!」
わー、照れてる照れてる…ほんとにかわいーな、なんて…
私はくすくすと笑を零しつつレイの頭を優しく撫でる。
サラッと綺麗な黒髪が揺れてそれさえも愛おしい、"食べてしまいたい"。
「ちょ、何すんだよ。撫でんな。」
「ごめんごめん。ほんとに綺麗な黒髪だね〜」
とても、とても…綺麗だよ?汚したくなっちゃいそう。
手を払いながら私をじっと見つめてくる彼は暫くして本から手を離すとその手をそっと伸ばしてくる。何事かと思えばその手は頭に乗せられる。
優しく乗せられた彼の手から暖かい体温が伝わる…あぁ、暖かい。彼の体温が欲しい。
「…お前も、綺麗だ。俺はAの白髪、好きだ。」
「えー私は嫌いかな、黒とは正反対…」
それに…私にとっては明る過ぎるくらいなんだよ。
けど、キミが好きだと言ってくれるのなら嬉しいな。
「ねぇ、もし私がレイの敵だったら…鬼だったらどうする?」
頭に乗せられた手を掴み、その手に自分の頬を擦り寄せる。
私の行動に少し目を見開いたレイは何言ってんだ?と首を傾げる。
そうなるよね、当たり前だ。
「なんでもないよ、もしもの話!
あ、そう言えばママに呼ばれてるんだった!
じゃあね、レイ!」
後ろから私の名を呼ぶ大好きなキミの声が聞こえる…それを無視して私は走った。
ごめんね、私はもうキミとは会えない。
会う度にキミが美味しく見えて食べたくて仕方がない。
だって私は___"食べる側"なんだもん。
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意味わからなくてすみません…
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ドラゴン - 神作品の作者さんだらけじゃないですか!全部すごく面白くて‥‥更新頑張ってください! (2019年3月3日 9時) (レス) id: cddb962df9 (このIDを非表示/違反報告)
おうとつ - 作者さん豪華すぎません!?なんと言うか、私得の方々ばかりで…!!見ててすっごく楽しいです!!ぬんさんの触れたいってやつ設定から何まで素晴らしいと思いました!それに相沢恋さんのは夢主ちゃんが可愛くって面白くって!菫の花さんの話もすっごく癒されました! (2019年2月27日 13時) (レス) id: 19c8a82e34 (このIDを非表示/違反報告)
はにかみ - 作者欄が豪華……!ワタ愛完結おめでとでーす!相沢さんの名前を見て速攻来たww応援してます! (2019年2月26日 19時) (レス) id: a2358f35c9 (このIDを非表示/違反報告)
あやあや - ワタ愛終わってしまったので、悲しい気持ちと嬉しい気持ちがごちゃごちゃになりながら見ました!!…本当に面白かったです…。ぬんさんの小説も、シリアスで面白かったです!良いですね、こう言う番外編! (2019年2月26日 18時) (レス) id: 34be4b000a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぬん、菫の花、相沢恋 x他3人 | 作者ホームページ:http://urana
作成日時:2019年2月26日 18時