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夜はまだ明けない。【ノーマン】(相沢恋) ページ23

【著作:相沢恋】



嵐の様な一時だった。




左腕に乗る愛しい重さに伏せていた目を開ける。


滑らかな曲線を描く肩にシーツがかかり先程まで愛した身体を隠していた。




Aとこんな関係になるだなんて、出会った当初は思いもしなかった。





髪を撫でる手が擽ったかったのか、彼女は体を震わせるとゆっくりと目を開く。


シーツを胸元に手繰り寄せると少し恥ずかしそうにAは笑い、誤魔化すように問いてきた。




「ノーマン、腕、重くない?」


「正直に言っていいの?重たいし、痺れてる」


「ご、ごめんね…」



Aの頭の重みで左腕は指先まで痺れていた。

ピリピリとした痛みを感じながら答えると、Aはすまなそうに僕から離れようとする。



腕から頭を退けようとするAの頭を、髪を撫でていた手で押し止め、少し強引に胸元に抱き寄せた。



素肌に彼女の息があたり少し擽ったい。



「Aは首裏が痛くないの?僕の腕、ゴツゴツしてて良い枕にならないでしょう」

「確かに少し辛いけど……何か、安心するの」

「安心?」

「こう…包まれてるって感じがして」




そう言ってはにかむAはあざといと思う。


シーツごと、Aを抱きしめ直し、抱き枕のように彼女を両腕で包んだ。




「それなら僕も同じだよ。左腕の痺れがAの存在を夢じゃないって教えてくれる。上手くは言えないけど、Aが隣にいるという安心感を与えてくれる」


「私の存在が夢なの?」


「君は突然何処かに消えてしまいそうだから」


「それはノーマンの方じゃない!」


「痛」




Aが拗ねた口調で僕の二の腕を抓った。

痛みに抗議の声を上げると「私の存在が確かだっていう証拠だよ」と反論された。



その言葉に苦笑すると、胸元に額を押し当てていたAが顔を上げて微笑む。




その表情につい、いつものようにからかいたくなってしまう。

自分でも意地悪く口角が上がったのが解った。




「Aはいつから可愛げがなくなったの?」


「ノーマンだってだいぶ意地悪になったよ」


「Aを見ているとちょっかいを出したくなるんだよ」





不意を突かれたその言葉に不覚にも動揺したAを見て密かに笑む。





悔しかったのか彼女は僕を引っ張って、そのまま口付けた。


夜はまだ明けないようだ。





***


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ドラゴン - 神作品の作者さんだらけじゃないですか!全部すごく面白くて‥‥更新頑張ってください! (2019年3月3日 9時) (レス) id: cddb962df9 (このIDを非表示/違反報告)
おうとつ - 作者さん豪華すぎません!?なんと言うか、私得の方々ばかりで…!!見ててすっごく楽しいです!!ぬんさんの触れたいってやつ設定から何まで素晴らしいと思いました!それに相沢恋さんのは夢主ちゃんが可愛くって面白くって!菫の花さんの話もすっごく癒されました! (2019年2月27日 13時) (レス) id: 19c8a82e34 (このIDを非表示/違反報告)
はにかみ - 作者欄が豪華……!ワタ愛完結おめでとでーす!相沢さんの名前を見て速攻来たww応援してます! (2019年2月26日 19時) (レス) id: a2358f35c9 (このIDを非表示/違反報告)
あやあや - ワタ愛終わってしまったので、悲しい気持ちと嬉しい気持ちがごちゃごちゃになりながら見ました!!…本当に面白かったです…。ぬんさんの小説も、シリアスで面白かったです!良いですね、こう言う番外編! (2019年2月26日 18時) (レス) id: 34be4b000a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぬん、菫の花、相沢恋 x他3人 | 作者ホームページ:http://urana  
作成日時:2019年2月26日 18時

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