この手に余る幸せを【約ネバ/短編集】

触れたい2【ノーマン】(ぬん) ページ8

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1人暮らしを始めて間もない頃、家になんだか違和感を感じた。
何もしてないのに物音がするし、知らぬ間にテレビがついてたりもした。


ある日の夜、その謎を解明しようと僕は思い切って物音のする方へ行った。
そしたら白いワンピースをヒラヒラとさせた、足のないAに出会ったのだ。


「だ、誰、ですか？」
「うぁあああ！！？？ば、バレちゃった…！！」


最初こそ、ビクビクしながら生活していたけど、Aの人柄を知り、僕は彼女のことを受け入れるようになった。




その頃からだ。

彼女のことを意識し始めたのは。





「A、僕はAのやり残したことが知りたい。」




Aはきっと生きている時にやり残したことがあるからここにいる。
それさえ出来ればきっとAは生まれ変われるのだ。

___生まれ変われた方が彼女は、幸せになれる。





「…私のやり残したことはね、



___天文台に行って星を見ること！！」




「天文台...か。」
「だから今日、天文台に連れて行って！」
「…へ？」



彼女があっさり僕の意見を聞いてくれるだなんて思っていなかったから、正直驚いた。
が、しかし、どんなに寂しくったって、彼女が幸せになれるなら、それでいいのだ。



「…うん、わかった。」
「ありがとう。」



*



そしていつも通りまったりとした時間を過ごして、気づけば日没の時間になった。


やけに静かな天文台に到着し、2人で腰をかける。



「私はね、ノーマンといれて本当に幸せだったよ。」
「うん。僕もだよ。」

「でもね、その分、



___辛かった。」




彼女のことを好きになる分、どんどん壁が厚くなるような気がしていた。
何度彼女が生きていたら、と思ったか。




「ノーマン、今までありがとう。」




そう言って彼女は望遠鏡を覗き込んだのだ。




「___大好きだよ。」



彼女がそう呟いた時、少しだけ彼女の温もりを感じた。




本当に、いいことあったよ。

綺麗な星空を見て思わず頬を緩める。





「僕も大好き。」

そう呟いた僕の声は誰の耳にも届かなかった。




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((意味わからないこと書いてすみません))


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