第127話 ページ34
そんな…なにか、代替案は…
全員を助ける、方法…
そう考えている間にも眠気は強まっていく。
…そうだ。
魔素の消費を減らす。なら、使うスキルを減らせばいい。
身代は必須。なら、減らせるのは…
ねぇ、助言者。もし、超速再生を切れば、魔素、足りる？
《その条件で実行すれば、間違いなくマスターは命を落とします。》
うん、分かってる。私は全員助けられるかが聞きたいんだよ。
《………………。》
助言者は私に嘘はつけない。だから、
無言は肯定…で、いいね？
《………マスター、それは》
ごめん、私は、全員助けたい。わがままなんだよ、私。
《…存じ上げております、マスター。》
着いた。街の中心。
傷つき、呻く者たちが横たわっている。
「A様！申し訳ございません…」
「我が主よ！面目ありません…」
『いや、大丈夫。ごめん、少し時間が無いんだ。
街の入口近くに騎士たちが倒れてるから回収は頼む。』
「……A様…？」
ふぅ、よし、やろうか。
私は座り込み、自分を囲うように絶対障壁を張る。
練習しててよかったな。囲えるくらいの大きさは使える。
「A様、一体何を…」
『大丈夫。国も、民も、みんな、守るから。』
もう、後悔はしない。
《告。スキル『超速再生』を発動せず、スキル『身代』を使用しますか？NO／NO》
助言者、お願い。
《…………………………YES／NO》
…YES
横たわる者たちの傷が癒えると同時に、私の体に傷が増えていく。
その傷が治ることは、無い。
私を中心として、血が広がっていく。
「！A様！おやめください！」
「我が主！何を！？」
2人が叫ぶが、絶対障壁は壊れない。
「…A…？何やってんだ…！」
あぁ、ベニマルも来たのか。
『ごめん、全部…守りたいんだよ…。』
「自分が死んだら意味ないだろ！すぐに結界を解いてくれ！A！！」
『出来ない…今、解いたら…スリープモードに入る…そうすれば、助けられない。』
「主よ！そんなことをすれば、命が…！」
『アクト、長い間ありがとう、本当に。いつもお前に救われてたよ。』
「A様、貴方がいなければ、私は…私は…！」
『ごめん、名前、あげられなかったな。』
「っ！名前など、要りません…！私は、貴方に生きて欲しい…！！」
『ごめん、無理みたい…もう…眠い…』
最後に、会いたかったな…ごめんね…ギィ……
こうして、私は意識を手放した。
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pan ame(プロフ) - ギィ心配するっていうか、ギィのドs気質すこwwww (2022年2月9日 22時) (
レス) @page38 id: fd9aef168d (このIDを非表示/違反報告)
ぬこ(プロフ) - ゆずこたつ 様、コメントありがとうございます。そ、そんな、神作だなんて…！こちらこそ、読んでいただけて幸せです！更新頑張りますね！！ (2021年9月26日 0時) (レス) id: 408e3ef2ce (このIDを非表示/違反報告)
ゆずこたつ(プロフ) - ﾋｭｯ、か…神作…！この作品に出会えてとても幸せです！更新頑張ってください！ (2021年9月25日 22時) (レス) id: f9853265aa (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - ぬこさん» はーい待ってます (2021年9月25日 14時) (レス) id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
ぬこ(プロフ) - シオンさん» 分かりました！あまり詳しくは言えないのですが、夢主とギィはワルプルギスにて再会する予定なので、もう少しお待ちください！ (2021年9月25日 14時) (レス) id: 408e3ef2ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぬこ | 作成日時：2021年9月19日 19時
