【黒バス】赤は大嫌い、もちろん君もね。【赤司征十郎】

★8★ ページ10

夜道の中で

煌々と光っているセブンイ〇ブンの看板目指して歩く。



こんな時間だから

いるのはせいぜい不良とかだろう


…絡まれない事を祈る。




が、人影少ないコンビニ前にたむろしていたのは

以外にも

帝光の生徒のようだった。


暗闇に白のブレザーは

よく映える。



先輩だろうか…結構背が高い。




そっと聞き耳を立てると

どうやら二人組のようだ。


さらに近付くと

制服の輝きや傷のなさから

後輩らしい事がわかる。



貴「(全く……中１の入学式から寄り道なんて…)」


若干呆れながら


一応、先輩として注意しておこうと思い

近付き




.




.





酷く



後悔した。



「あっやべ…赤ちん、先輩に見られてる」


「全く、だからダメだと言ったのに」


「うーごめん…まいう棒一本あげるからー」




間違えない



間違える訳がない




.



あの"赤"髪は


あの"赤"と黄色のオッドアイは




.





.




赤司征十郎




なんで



なんであんたが




.




帝光の制服を着ているの…？





.






私は


空腹である事も忘れ






.



早足でその場を通り過ぎた。






.






.




赤司征十郎





私の


大嫌いな





世界でたった一人の






.







.




憎い弟




………………………



貴「……はぁ」




施設に戻って


私は真っ先に自分の部屋に行った。




隣の部屋から聞こえてくる

小学生達の騒ぎ声が

鬱陶しいと思えてくるくらい


私の頭はパニックを起こしていた。



貴「意味がわからない……なんであいつが、この地にいるんだ」




.




.


私の名字は


戸籍上、"草薙"ではない。




.



赤司A



.




.



それが


私の本名




二度と呼ばれたくない


忌々しき本名。




.




.



私は


赤が大嫌いだ。




昔は好きだった。



リンゴの赤、夕陽の赤、炎の赤





"赤司"の赤。





貴「……私は、あいつがもしバスケ部に入ったとして



普通に

普段通り


草薙ハルカとして

接せられるのかな…」




"赤司"を捨てた今は


赤に対して憎いとしか思わない。





貴「学校で……あいつに会わないといいな…」





それが杞憂である事を望んで


その晩は

眠りについた。





…………………………

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