【黒バス】赤は大嫌い、もちろん君もね。【赤司征十郎】

☆38☆ ページ41

その頃


赤司の経営するいくつかの会社は

軽い経営不振に陥っていて

父さんも母さんも

いつも不機嫌だった。


仕事中には発散出来ない

やり場のないストレスが

私を傷付ける事で発散されていた。




ﾊﾞｼｯ



ﾊﾞｼｯ





貴「い、たい…痛いよぉ……！」



「このダメ娘が……！」




ﾊﾞｼｯ



ｶﾞｯ



ﾊﾞｷｯ




貴「やめて…やめてよ……！」




かつてはせいぜい平手打ちだった暴力も

次第にエスカレートしていって


私は

心身共に死にかけていた。




学校に行っても

友達なんていなかった。


皆、私が大企業の令嬢だからって

近寄ろうとしない。


征はまだマシだった。


常に貼り付けた笑みしか浮かべられない私なんかと違って

無垢な笑顔を向けられたあいつは

それなりに友達もいた。




私はこの頃から

自 傷行為に走るようになる。



貴「……うっ…」



錆びたカッターを握り


傷だらけの私の腕は


傷をさらに増やす。



貴「うぁ…ああああぁ……」




本当に



死にたかった。







.





ある時


私は両親から解放されたいからゆえ


脱走を試みた。




でも


それは非常にあっさりと


捕まってしまい



私は本当に殺されるんじゃないかというくらいに

痛め付けられた。




でも


それで気が付いた。




行く宛もなくさ迷ったってどうせ見つかる



行く宛を作ればいいのだ





そう思った私は

ある日の放課後に学校のパソコン室へこっそり入り込み

インターネットで"児童養護施設"について調べた。



そこで見つけたのが

"草薙みらい学園"


京都からは遠く

東京にある施設だったけど

それが好都合だった。



あのクソ親父共から逃げ延びる為には

より遠く


大津


大阪


神戸


奈良


そんなんじゃダメ




より遠方に逃げるべきだった。




そして


そこから私の"奇跡の脱走劇"が

幕をあげる。




……………………………
過去(´；ω；`)ﾌﾞﾜｯ

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