初恋は白王子 Ⅲ (ページ17)

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34.黒髪ページ17

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SF)「どうしよっか...」

『絵の具とか塗っちゃいます？』

SF)「バカなこと言わないの」

ふざけ半分で言うと軽く肩を小突かれる

現在ヘアメイクさんと悩んでるのは髪色問題

今度組まれる新社会人向けの就活特集でスーツを着ることになったのだが

ドラマ撮影のために金髪なためスーツにはそぐわない

この髪をどうにか黒くできないかと知恵を寄せあっていた

SF)「ウィッグで行こうか」

『おー！人生初！』

SF)「ちょっと取ってくるね」

そう言って別の部屋から持ってきた黒髪ロングのウィッグ

久々に自分の黒髪姿を見るとなんだか違和感があった

SF)「金髪も良いけどやっぱり黒髪似合うね」

『なんか変な感じです』

SF)「金から黒だもんね、ちょっと長さ調節するよ」

櫛でとかされる髪が自分のものでは無いというのは変な感じだった

軽く毛先を整えてもらいヘアセットをしてスタジオへ戻るとスタッフさん全員に驚かれた

ビシッと決めたスーツ姿に自然と背筋が伸びる

就活にちなんだインタビューも色々としてもらったが

付属病院のある学校に通っていたため就活という就活をしてこなかった自分からすると、為になるようなことは何も言ってあげれなかった気がする

私以外に適役がいたのではないだろうか

例えば純喜くんとか

そんなことを考えているとスタジオでの撮影は終わり、外で撮影をすることになった

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