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「降谷はいい嫁になるよなあ、どこでそんなの身に付けたんだよ」
「料理上手ければゴリラでもいいの?」
「Aだって大して変わんないだろ」
「変わるけど!?私これと同等!?ねえ!?」
「A、お前呑みすぎ」
「あー…馬鹿降谷ー…返してー…」
「…こんな酒弱かったか?」
「…何で泣いてんのお前…」
「っ私の酒…」
「…大丈夫かこいつ…幼児かよ…」
「着替えてくる…」
「また唐突に…」
まだ辛うじて意識はある。安心したのか気が抜けたのかいつもより酔いが回るのが早い。頭はふらふらしているし足元も割とフワフワしてる。
帰ってきたままのシャツとスラックスが今更ながら窮屈に感じて部屋着に着替えてまたリビングに戻った。眠くはないんだけど心地よい酔いで気分がいい
「松葉杖使えよ、今、普通に歩いたろ」
「まあ、いいじゃねーか」
「良かねーよ」
全員寛いで、各々会話を拡げている。テーブルを囲むように絨毯の上に座り、ソファーにいる私の右には降谷、左は松田。聞き馴染んだ声が絶えず聞こえていて落ち着くなあ、
「今度は笑い始めた…」
「A、眠いなら無理すんなよ?」
「全然大丈夫!」
「あ、これ駄目なやつ…」
話そうと思っていたことが沢山ある。部署の違う3人には勿論、いつも一緒にいる2人にも。仕事中では話せないことも、もっとくだらない話も、なのにどうしたんだろう今日は。やけに眠気が来るのが早い
松田と萩原、煙草消してる…?珍しい。伊達が降谷に話し掛けてる、よく聞こえないけど、緑川が立ち上がったような気がするけど、するだけかな
「…じ…んぺーさ、ん…いちじかんで…おこ、して…」
「落ちた」
「久々に聞いたな。Aが松田のこと陣平って呼ぶの」
「酔い回るか寝ぼけないと言わねえよ」
「しかも、一時間で起こしてって仕事か」
「Aがそうやって寝るから、煙草消したんだもんな、松田」
「うるせーな、だったら何だよ」
隣にいた松田の膝を借りてどんどん深い微睡みに落ちながら、5人が話しているのが遠くなっていく
ちゃんと、起こしてくれるかな、松田
最後に考えたのはそれだった。
××××××××
同期呑み会が何回か続きます。
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作者名:真琴 | 作成日時:2018年4月20日 23時