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ーーー楓士雄ーーー




海に行った日から、Aは少し雰囲気が変わった。



いや、



腹括ったってのが正解かもしれない。









今日あった喧嘩では、



Aは一人で動かないで、


ずっとジャム男の横についていた。






ジャム男「いててて…」



『惜しかったね。いい隙狙えてた。でも左のガードが甘い。』



ジャム男「わかってたなら助けてくださいよ…」


とほほと項垂れるジャム男へ喝を入れるように、Aが声を荒げた。



『あのね、何度も言うけど、あたしら卒業したら、あんたと中越がまとめるんだよ?』



ジャム男はわかってますよ…と頬を冷やす。


あーらら。

A、スイッチ入ってんな…





「まー、その辺にしてやれよ。ジャム男はさ…」




『楓士雄は黙ってて。』




ピシャリと言われ、おっと身を引く。



司が首を横に振り、俺の肩に手を置いた。


そして、まーまー、とAとジャム男の間に入りに行く。




司「ジャム男も、守れる男になってほしいって事だろ?」


司がそういうと、ジャム男は下を向いた。



ジャム男「俺だって…そうなれたらいいっすけど…」




自信なさげに俯くジャム男の頭に、Aはそっと手を置いた。





『ジャム男は機転が効くし、速さもある。』




ジャム男「え…」







Aはジャム男を変えたいと動いてたんか。



先の事を考えて。






「まぁ、そうだな。」



俺もジャム男に歩み寄る。


司も同時に手を伸ばした。



司「うん。お前はいい動きしてるよ。」



ジャム男「みなさん…」



ジャム男は目をウルっとさせ、俺らを見上げた。




『鍛えれば、中越にだって勝てるかもよ?』




ポンと背中を叩かれ、ジャム男が「うすっ」と鼻を擦った。




『あたしとタイプ似てるから、みっちり鍛えてあげる。』





ジャム男「っ!!お、お願いしますっ!!」




「おー!めっちゃいいなそれ!」




司「いいじゃん。気合入れろよ。」




ジャム男「おすっ!!」




Aが満足そうに、うんっと頷き、くしゃっと笑った。





この顔が一番好きだ。







『この夏が勝負だからね。』




ジャム男「うす!あ、でもバイトの時間はください…」




Aは当たり前っしょ、とジャム男の肩を叩いた。

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ななし(プロフ) - ありがとうございます。構想を練りながらなので、更新遅いですが、51話から公開しました。 (2020年2月20日 2時) (レス) id: 6a3e7ad6c9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーねんず(プロフ) - 凄くおもしろいです!!続きが気になります、、パスワード教えてほしいです! (2020年2月20日 0時) (レス) id: 695e2d496c (このIDを非表示/違反報告)
ネコ.K - 続き気になります!((o(´∀`)o))ワクワク パスワード教えてください!! (2020年2月18日 7時) (レス) id: bf25cdc74b (このIDを非表示/違反報告)
ひろちゃん(プロフ) - このお話大好きです!続きが読みたいのでパスワード教えてください☆ (2020年2月16日 15時) (レス) id: ed54dab455 (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - 皆さま、コメントありがとうございます(ToT)こんなに更新が遅いのに、作品を読んでくださってとても嬉しいです。なんとか、完結を迎えるよう頑張ります! (2020年2月15日 2時) (レス) id: 6a3e7ad6c9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ななし | 作成日時:2020年1月9日 0時

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