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第52把 仲間が戦ってるならそれを助けに行くのも仲間 ページ5

頭に包帯を巻く。
頭を床に叩きつけられたが、頭蓋骨にひびなどは入ってなかった。出血はしたけど。




虎杖は今、少年院の中にいる特級と、片腕で(・・・)戦っているらしい。
だが、今の体の主導権は宿儺だという。
さっきの玉犬の遠吠えが合図だったんだとか。




伏黒「避難区域10kmまで広げてください」

伊地知「伏黒君は?」

伏黒「残ります。もしもの時、俺にはアイツを始末する責任があります」




…私にも、その責任がある。




『私も行く』

伏黒「何言ってんだ、オマエはさっきの戦いで血を使ってるだろ」

『何が何でも絶対に行く』





“恩返しもできずに死なせるなんて嫌です”





恵だけの責任じゃない。私も、あの時そう言ったんだ。




伏黒「……分かった。できるだけ、血は使うなよ」

『…ゼンショシマス』




「できるだけ」の所を強調されたので、私はカタコトで言う。




伊地知「釘崎さんを病院に送り届けたら、私もなるべく早く戻ります」

伏黒「いや、もう伊地知さんはいてもあんまり意味ないので、戻ってくる時は1級以上の術師と
一緒にお願いします。いないと思うけど」




恵の容赦ない言葉が、伊地知さんをザクッと貫く。




『伊地知さん、今度なにか奢ります』

伊地知「…お気遣いありがとうございます」




伊地知さんのメンタルは大丈夫なんだろうか。
そんな不安を後に、車は動き出した。

第53把 私そんなおばあちゃんじゃねーわ→←第51把 待っていた助け



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作者名:ほむら | 作成日時:2020年11月29日 17時

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