＊Beauty and Sympathy〜伊佐敷純の場合〜 ページ7
マンガ家の姉貴の影響で、俺は漫画をよく読む。
特に少女漫画が多い･････別に俺の趣味じゃなくてあくまで姉貴の影響だ。
何度だっていう、これは姉貴の影響だ。
そしてこれは、誰にも教えないトップシークレットだった････昔は。
正直、男の分際で少女漫画というものを呼んでいることが恥ずかしかったし、誰にも言うつもりはなかった。
だけど----------------------
「純！これ、すっごく良かったよ〜」
「だろ！」
「続きが気になる！！！」
「新刊、明日持ってきてやるよ！」
「やった〜！！！！！！」
沢村A。
こいつのせいで、俺はすっかり開き直った。
今では、堂々とこいつと少女漫画の貸し借りをする仲になっている。
「純の選ぶ作品、いつもキュンと来るよね、さすが別マ信者」
「むしろお前が今までの人生の中で、別マを通り過ぎてきたことがすげえと思うわ」
「すいませんね〜私は、花ゆめとLaLaをこよなく愛する女なんです〜」
「まぁ、ぼく地球とここグリ･･･あれは最高だな･･･」
「純、わかるね♪でもサイファも忘れちゃだめだよ」
「･･･････････ねぇ、哲。純とAが何を話してるのかさっぱりわからないね」
「そうだな」
横に居る亮介と哲の視線が痛いところだが、俺は気にしない。
邪魔さえ入らなきゃいい。
この瞬間は、２人の時間だ。
そして、この時間が、俺の一番の幸せと言っても過言ではない。
好きな女と好きな物について語れること、それ以上の至福がこの世にはあるのだろうか。
「ねぇ、僕、少女漫画って読んだことないけど･･･面白いの･･･？」
そんな風に幸せを噛み締めていたら、突然の核弾頭のような亮介の言葉でぶっ飛ばされた。
「コラ、亮「すっごーーーーーーーーく面白いよ！」
俺の言葉がAの声に被さった。珍しく張り上げた声が愛おしい。
「ね？純」
ニッコリと同意を求めて俺を見上げる笑顔が、とにかく破壊力がありすぎて･･･
体中の熱が沸騰するくらいに、俺は一気に血が昇った。
恋愛漫画でよくある、『耳まで真っ赤』というやつだ。
「亮介も一度読んでみなよ。私のコレクション貸してあげるから････って純、どうしたの？」
「･････純、耳まで真っ赤だぞ」
「う、うるせぇっ！」
「大丈夫？具合でも悪いの？？」
「････････ほっときなよ、A。１人で勝手に恋愛漫画してるんだから」
「誰が１人恋愛漫画だ！！」
(こいつとハッピーエンド、目指してやるしかねぇだろ！)
＊Beauty and Relationship〜小湊亮介の場合〜→←＊Beauty and Chess〜結城哲也の場合〜
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 78人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています！更新停止状態のままですが更新はされるのでしょうか？ (2020年9月14日 21時) (
レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
六歩(プロフ) - 空さん» ご指摘ありがとうございます！訂正させていただきました(^-^) (2018年7月22日 0時) (レス) id: b12c942fda (このIDを非表示/違反報告)
空 - 益子じゃなくて増子ですよ〜＾＾ (2018年7月13日 22時) (レス) id: e5333279ca (このIDを非表示/違反報告)
六歩(プロフ) - うたプリ大好き?さん» コメントありがとうございます。更新頑張ります。 (2018年6月20日 9時) (レス) id: b12c942fda (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています！もう更新されないのでしょうか？ (2018年5月25日 3時) (レス) id: 4e8990689c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：六歩 | 作成日時：2016年5月7日 16時
