＊Beauty and affection〜沢村栄純の場合〜 ページ1
昔から自慢だった。
この人が、いつも隣にいてくれることが自分の自慢だった。
「姉ちゃん」
そう自分だけが呼べる言葉が特別で。
「栄純」
この人が呼んでくれる響きが堪らなく好きだった。
沢村A
俺の２つ年上の姉であり、俺の一番大切な人。
いつも一番の味方でいてくれる存在。
だからこそ、俺は青道高校へ行くことを決心した。
もちろん御幸一也に球を受けてもらいたい、という気持ちもあってだ。
大好きな姉ちゃんがいる、というだけで安心感があった。
２年前に姉ちゃんが東京の高校に進学すると言った時、すごく反対をした。
俺に野球を教えてくれたのも、甲子園への興味を持たせたのも、すべて姉ちゃんだった。
俺が野球をするたびに、姉ちゃんは笑ってくれた。
その笑顔が好きで、喜んで欲しくて、野球を無我夢中でやった。
気が付けば、野球そのものが、姉ちゃんくらい大好きになったんだけど。
だから、大好きな野球を大好きな姉ちゃんがいる、この青道高校で、
絶対エースになる！と意気込んでやってきた。
「エースになる男だ！」
みんなにもそう宣言したけれど、とにかく凄い先輩がいっぱいで。
ここでエースなることは、とんでもなく険しい道のりということがよくわかった。
でも諦めることなんか、頭にない。
その為にひたすら努力するのみ。
そして今日も夜に１人自主練に励む。
(今に見てろよ〜)
そう心の中で叫びながら、いつもの友達「タイヤくん」をお供に走る。
ひたすら無我夢中で、頭の中の雑念を取り払うように。
あまりの気合を入れすぎて、いつもよりオーバースピードだ。
自分に課すノルマを走り切ったら、グラウンドにあおむけに倒れこんでしまった。
今日も自分の故郷とは違って、夜空に星は見えない。
最初は、東京って空気が汚いから星空が見えないという噂が本当だったのか、とすごく残念だったが。
でもその代わりに見えるものがある。
それは特別で、最高のもの。
「栄純、今日も頑張ってるね」
寝転んでいる自分の顔を覗き込んできた顔。
星空は見えないけれど、愛する姉ちゃんの顔は見えるんだ。
そう思ったら、自然と顔がにやけた。
「栄純、なんで笑ってるの？」
「えっへっへ〜なんでもな〜い」
「？」
不思議そうな顔した姉ちゃんがいるけど、教えてやらない。
�狢梢諭匹�絶対入り込めない、そして絶対切れない家族という名の絆。
この世でただ一人、自分だけの特別な位置。
(俺、姉ちゃんの弟で良かった)
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うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています！更新停止状態のままですが更新はされるのでしょうか？ (2020年9月14日 21時) (
レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
六歩(プロフ) - 空さん» ご指摘ありがとうございます！訂正させていただきました(^-^) (2018年7月22日 0時) (レス) id: b12c942fda (このIDを非表示/違反報告)
空 - 益子じゃなくて増子ですよ〜＾＾ (2018年7月13日 22時) (レス) id: e5333279ca (このIDを非表示/違反報告)
六歩(プロフ) - うたプリ大好き?さん» コメントありがとうございます。更新頑張ります。 (2018年6月20日 9時) (レス) id: b12c942fda (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています！もう更新されないのでしょうか？ (2018年5月25日 3時) (レス) id: 4e8990689c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：六歩 | 作成日時：2016年5月7日 16時
