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2nd Saturday ページ16

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休日にあんなに考え抜いた洋服も
今やどうでもよくなってしまい
BBQをキャンセルしようかと思ったけど


七海に相談したら


「気持ちを伝えないほうが後悔すると思う」

「当日私と裕翔でレンタカー借りて荷物運ぶの。
帰りに車でなんでも聞いて
その後のご飯なんでも奢ってあげるから
とりあえずおいで」



なんて、男前なんだ

告るかどうかはともかく
企画してくれた七海に申し訳ないし
BBQには参加することにした




幸い、休みに入るまで山田に会う事はなかったけれど
この前の受付の子に気まずい顔で見られてしまって
こんなところまで私の気持ちバレてんのかなって

もう本人も知ってそうだなと
清々しい気持ちがさらに大きくなった



土曜日、行きたくないと思うと
きっちり目が覚めるもので
特に何も考えず準備をし
何も考えず電車に乗り込んだ


乗り換えのために電車を待っていたら
後ろから声がした



知「A」



「ちぃちゃん」



知「晴れてよかったね」



ここから目的地までは20分
話す時間は十分にあった



「あのね、今日ハッキリさせようと思ってて」



自分でも唐突な切り出しだったと思う
でも言っておかないと
結局逃げてしまいそうで


知「涼介に言うの?」


「うん。だから、
慰める準備をしといてもらおうかなーなんて」



知「…嫌だよ。僕絶対しない」



この前の頭を撫でてくれた
優しいちぃちゃんはどこへやら
でもなんだかこの塩対応っぷりが
ちぃちゃんっぽい


「まぁ、七海たちがご飯
奢ってくれるって言ってたし
それでいいかな」



知「それならさらに僕いらないじゃん」



「…ちぃちゃん知らないだろうけど
この片想い長いからさ
ちゃんと忘れるの時間かかると思うんだよね」



知「…」



「あんなやつ…
嫌いになれたらいいのにねー」



ちぃちゃんが黙ってしまった事が気まずくて
できるだけ冗談ぽく笑い飛ばしたのに
こちらを向いたちぃちゃんの表情は
真剣そのものだった



知「…関係もったのがさ、涼介だから
嫌いになってないんでしょ?」



ちぃちゃんの言いたいことわかる

山田が好きだからという理由以上に
"山田がそんなことするはずない"って
まだ心のどこかで思ってる

少なくとも、私が"何か"してしまったからだって…



「…何があったのか
ちゃんと確認しなきゃ、ね…」



知「そうだね」




今にも倒れそうなこの気持ちを
ちぃちゃんが支えてくれている

そんな気分だった



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裕莉(プロフ) - 相川あゆさん» コメントありがとうございます!亀更新で申し訳ないですが、ラストはある程度早めに書き起こせると思うので最後までお付き合いいただけると嬉しいです。 (2021年8月28日 22時) (レス) id: 8affa1dc54 (このIDを非表示/違反報告)
相川あゆ - 楽しみにしています (2021年8月28日 16時) (レス) id: ea882a5465 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:裕莉 | 作成日時:2021年8月14日 0時

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