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集合場所の駅に着いて
全員でキャンプ場行きのバスに乗り込んだ
知「なんでこっち来るの」
「…ちょっとの間だけ…」
さっき覚悟を口にしたはずなのに
やっぱり勇気がなくて
山田と挨拶すら交わさず
ちぃちゃんの隣にくっついていた
キャンプ場に着くと
先に着いて準備を始めていた七海と中島
七海「お肉多めに買ってきたからねー！」
同期と言っても
普段全員と話す機会はあんまりない
お肉を焼きなが移動したりして
違う課の友人と愚痴とか情報交換で盛り上がっていた
『今年の新人にも山田と中島に彼女がいるのか聞かれたんだけど』
『そういや去年もあったね！』
「中島には七海がいるし」
『山田は仕事が恋人だもんね』
…やっぱりみんなそう思ってるよなぁ
『あの顔につられるのなんて最初だけだよ』
『まぁ2人仲良いし、あの2人でくっついてくれたらいいのにとは思う』
「七海に怒られるよ」
なんて話で笑い合って
きっとみんなにとってはどうでもいい話
私が山田を好きなんて誰も思ってない
『…Aちゃんって彼氏いる？』
唐突に話題に上げられ驚く
「いないよ」
『そっかそっか』
「え、何一人で納得してるの」
『広報でちょっと話題になってて』
『待って待って。広報課って男子少なくない？
結構絞れるんだけど？』
そういった対象になることは嬉しい事なんだろうけど
片想いを拗らせている今の状態では
素直に喜べないなぁと
複雑な気持ちだった
「私そういうの疎いからなぁ〜」
みんなが盛り上がる中
適当な返事で話をかわしていた
目の端にはいつも山田がいたけれど
一言も話せないまま
食事は終わっていって
みんなは残り少ない缶チューハイ片手に盛り上がっている
盛り上がりに乗り遅れた私はと言えば
運転で飲めない七海と共に後片付け
ゴミ置き場から帰ってきたら
ちぃちゃんがベンチで一人
手招きされ横に座るよう促される
知「…さっき、片想いが長いって言ってたけど」
「？うん」
知「知ってる。研修で数値ミスってた時でしょ」
びっくりして何も言えずちぃちゃんを見る
知「…そんなの気づくの僕ぐらいだと思うから
ちゃんと言わなきゃわからないよ」
「…うん」
ちぃちゃんなりに背中を押してくれたんだと思う
そろそろお開きの時間も近くて
"言わなきゃ"と言う気持ちは大きくなっていた
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裕莉(プロフ) - 相川あゆさん» コメントありがとうございます！亀更新で申し訳ないですが、ラストはある程度早めに書き起こせると思うので最後までお付き合いいただけると嬉しいです。 (2021年8月28日 22時) (
レス) id: 8affa1dc54 (このIDを非表示/違反報告)
相川あゆ - 楽しみにしています (2021年8月28日 16時) (レス) id: ea882a5465 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：裕莉 | 作成日時：2021年8月14日 0時
