幼馴染×幼馴染 pink ページ1
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「ねーねー！侑李くん！
お隣に引っ越して来た望くん！
同じ年中さんだって！」
これは覚えてる中で一番古い記憶
「今日もちっこくて可愛いなぁ」
「うるさいよ」
「２人といると男子の平均身長わからなくなる…」
こっちは昨日交わした会話
幼稚園の時に引っ越して来て以来
3人でいつもセット
この関係壊したいわけやないから
そんな理由でこの気持ちは伝えずにきた
でもそう言ってられるんも終わり
何でもタイムリミットってあるやん？
高校入って初めての夏休み
俺は侑李に連絡した
俺の部屋来て
ゲームしてる。来て
案の定、と言わんばかりの返信
予想はしてたし、スマホだけ持って家を出た
「Aさ、最近オシャレしてない？」
「わかんない」
ゲーム画面から目を離すことなく
降ってくる返答
「なんや可愛いなった」
「どっちでもいい」
「…『どうでもいい』やないんやな」
ピッと音がしそうなくらい
一瞬にして空気が変わった
「何が言いたいの」
「Aの外見が変わっても変わらんくても
"どっちでもいい"けど
"どうでもいい"わけじゃないんやろ？」
「…望もでしょ」
「そうや、せやから今日来た」
いつかはくるタイムリミットを少し早めただけ
「望がいいなら勝負するよ」
「嘘やん」
「僕負ける気ないから」
「いや、俺もないけど…」
侑李の事やから
"めんどくさーい"
"Aが決める事でしょ"
とか言うて後回しにされると思ったのに
あっさり勝負にのってきて
逆に呆気にとられた
「で、どうするの」
「好きなやつおるか聞こうと思って」
「…そんなの勝手にやってよ」
「ちゃうやん。
俺も侑李もそれぞれ別に聞いて
その反応の違いをやな…」
「僕が聞いた時には
『そういうのピンとこない』って言ってたよ」
「なんで先に聞いてんねん！」
「気になったから。望への返答も教えてね」
相変わらず淡々と話を進める侑李に
今更ながらコイツと勝負するのは
避けたかったなぁと後悔した
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作者名：裕莉 | 作成日時：2019年5月18日 10時
