6-45 ページ46
三郎『あー…すまん、A。ちょっと聞きたいんだが…』
「どしたの？」
三郎『今夜、潮江先輩と2人きりで、Aの部屋で帳簿を付けるつもりか？』
「え…う、うん。そのつもりだけど…」
三郎『はぁー…お前はもう少し警戒心というものをだな』
「ぅえぇ！？い、いひゃひゃひゃひゃ！なにすりゅにょ〜？！」
Aの発言に誰もが思ったことを、三郎はいとも容易く言葉にした。そして、彼女のあまりにも無防備な発言にあからさまな溜め息を吐くと共に彼女に近づくや否や、自らの両手を彼女の柔らかい頬へと伸ばし親指と人差し指で摘むとゴムのように伸ばし始める。
何故こんなことをされているのか分からない彼女は、三郎の手に自らの手を重ねて制しようとする。
雷蔵『三郎、その辺にしておきなよ』
三郎『…ふん』
「うぅ…酷いよ三郎くん…」
雷蔵が止めに入って漸くAは解放されるが、未だに何で頬を摘まれたのか分かっておらず頬を擦りながら首を傾げる。
そんな彼女を見て雷蔵は優しく微笑みながら諭した。
雷蔵『Aさん、夜に男の人と2人きりで過ごすのは無防備過ぎると思うんだ。いくら潮江先輩だからって気を許しすぎるのもいけないよ。もちろん、それは僕たちにも言えたことだけどね』
すると彼女は自分の発言がいかに浅はかなものだったのか理解したようで、肩を竦めしゅんとしている。
「そうだね…ごめんなさい。この間も外の掃き掃除していた時に利吉くんに注意されたばかりなのに…三郎くん、ごめんね」
八左ヱ門『ちょっと待って音無さん。利吉さんに注意された話の方が気になるんだけど…』
「え？あー…あれは結構前の話になるけど…」
ーーーーー
Aはその日、門の前を掃き掃除していた。
すると、一人の男がやって来て彼女にこう尋ねる。
男『すみません、お嬢さん。町まで行きたいのですが道に迷ってしまって…案内をして頂くことは可能でしょうか？』
「それは大変ですね。私で宜しければ構いませんよ。掃き掃除が終わり次第ご案内しますので、少々お待ち頂けますか？」
男『ありがとうございます…あ、いや、やはり結構です！すみませんでしたぁぁあ！！！！』
「えぇ？！あ、あの！…行っちゃった」
彼女は誰にでも優しく親切なのでその男の頼みにも嫌な顔ひとつせずに承諾したのだが、男は化け物でも見たかのように顔を青ざめさせ森の奥へと一目散に逃げて行く。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 102人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「忍たま」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りっか(プロフ) - のんさんさん» いやーー！！www 嬉しいけど恥ずかしいw 文次郎もやっぱ直ぐ顔真っ赤にしそうw女の子慣れして無さそうだもんなぁ、鍛錬馬鹿だから(笑)好きって言われて私も嬉しい好き(違う) (2022年12月4日 21時) (
レス) id: a1a5c64e20 (このIDを非表示/違反報告)
のんさん(プロフ) - 1からまた見てるんだけどヤバい文次郎の扱いめっちゃ面白すぎるww 43〜4とかww留三郎のくだりめっちゃ好きww (2022年12月4日 19時) (レス) @page45 id: fe8741111e (このIDを非表示/違反報告)
りっか(プロフ) - あいさん» 待っていただきありがとうございます(*´∇`*)ありきたりな平凡回ですけど夢主様を愛する気持ちは負けていないと思うのでどうぞ最後までお楽しみください♡ (2022年2月7日 15時) (レス) @page39 id: 0377dfb93e (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 今回もお話し待ってました！！ 夢主愛され最高💕 続き待ってますね (2022年2月7日 10時) (レス) id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
りっか(プロフ) - あいさん» 最高の褒め言葉ありがとうございます(*´∇`*)私も毎日どうやったら忍たまの世界に行けるかどうか悩んでます(大真面目)まぁ、行ったところでこんなに愛される訳が無いんですけど夢くらい見たいですよね！！w 推しに会うだけでも良いですもんね！！これからも頑張ります！ (2022年2月5日 18時) (レス) id: 0377dfb93e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りっか | 作成日時：2022年2月1日 20時
