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6-44 ページ45

文次郎『さ、左門!お前どこに行っていたんだ!?』

左門『気付いたらみんなが居なくて、忍術学園に戻ろうと思っていたらA先輩にお会いしたので一緒に帰って来ました』

そう言って笑う左門はAとちゃっかり手を繋いでいる。おそらく迷子防止に。まぁ、皆様お察しの通りもちろん喜八郎もだ。

「私と喜八郎がたまたま通りかかったから良かったけど、あのままだと忍術学園とは反対の方向に行ってたよ」

文次郎『すまん、A。礼を言う』

「いえいえ、どういたしまして。会計委員会の可愛い後輩が居なくなっちゃったら文次郎くんも悲しいでしょ?左門くんが無事に帰って来れて良かったね」

屈託ない笑顔を見せてくれる彼女に文次郎及び、後ろにいた彼らは胸にハートの矢がストンッと刺さる。

「あ、しんベヱくん。お団子買ってきたよ」

彼女がそう言うと、喜八郎が団子が入っている竹皮の包みをしんベヱに見せる。

しんベヱ『わ〜い!お団子お団子〜!A先輩ありがとうございま〜す!』

「どういたしまして…というか、文次郎くんたちまた体力トレーニングしてたんでしょ。全身泥だらけだし。顔についている泥くらい拭いなね。はい、しゃがんでしゃがんで」

そう言って彼女は左門と喜八郎から手を離すと懐から手ぬぐいを取り出す。
そしてそのまま文次郎に近づき、しゃがむように忍装束の裾をクイクイ引く。その一つ一つの仕草に文次郎はほんのりと頬を赤く染めている。見た目は老けているけど中身はなんてったって15歳の思春期真っ只中な男の子なもんで。
素直に彼女に目線を合わせるようにしゃがむと、彼女は優しい手つきで文次郎の顔の泥を拭う。
そしてその文次郎の後ろでは三木ヱ門、団蔵、左吉が自分の順番が来るのを今か今かと待っている。

「文次郎くん、ちゃんと寝てる?クマがまた酷くなってるよ」

文次郎『いや、まぁ…夜遅くまで帳簿を付けているからな。だが心配はいらん』

「心配するに決まってるでしょ!体を壊したら元も子もないじゃん。鍛錬してるから俺は倒れないとかなんとかは言わせないからね。寝るのも大事!帳簿を付けるのが大変なら私も手伝うから遠慮なく言ってっていつも言ってるでしょ?今夜私の部屋に必要な書類を持って来なさい。一緒にやるから。いい?分かった?」

有無を言わせない彼女の物言いにはさすがの文次郎もタジタジになっている。
彼女の表情は真剣そのもの。だからこそ文次郎も反論出来ずにいるのだろう。図星だからな。

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りっか(プロフ) - のんさんさん» いやーー!!www 嬉しいけど恥ずかしいw 文次郎もやっぱ直ぐ顔真っ赤にしそうw女の子慣れして無さそうだもんなぁ、鍛錬馬鹿だから(笑)好きって言われて私も嬉しい好き(違う) (2022年12月4日 21時) (レス) id: a1a5c64e20 (このIDを非表示/違反報告)
のんさん(プロフ) - 1からまた見てるんだけどヤバい文次郎の扱いめっちゃ面白すぎるww 43〜4とかww留三郎のくだりめっちゃ好きww (2022年12月4日 19時) (レス) @page45 id: fe8741111e (このIDを非表示/違反報告)
りっか(プロフ) - あいさん» 待っていただきありがとうございます(*´∇`*)ありきたりな平凡回ですけど夢主様を愛する気持ちは負けていないと思うのでどうぞ最後までお楽しみください♡ (2022年2月7日 15時) (レス) @page39 id: 0377dfb93e (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 今回もお話し待ってました!! 夢主愛され最高💕  続き待ってますね (2022年2月7日 10時) (レス) id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
りっか(プロフ) - あいさん» 最高の褒め言葉ありがとうございます(*´∇`*)私も毎日どうやったら忍たまの世界に行けるかどうか悩んでます(大真面目)まぁ、行ったところでこんなに愛される訳が無いんですけど夢くらい見たいですよね!!w 推しに会うだけでも良いですもんね!!これからも頑張ります! (2022年2月5日 18時) (レス) id: 0377dfb93e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りっか | 作成日時:2022年2月1日 20時

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