【忍たま】事務員兼何でもお助けピンチヒッター係って何だよ？！その６(春編)

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雑渡『立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花、だよ』

私の考えていることが雑渡さんにはどうやら筒抜けのようで、目を細め微かに笑いながらそう告げられた。

しんベヱ『立てば爆薬座ればボンタン歩く姿はユーカリ？』

乱太郎『それどういう意味？悪口？』

きり丸『A先輩の悪口？！そんなこと言う奴は誰であっても許さねぇぞ！』

伝七『立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花！お前たちわざと間違っているだろ！』

左吉『美人の姿を形容する言葉だよ！優美なだけでなく端正で凛としており、しなやかさと謙虚さも兼ね備えた女性って意味だよ。本当には組は何にも知らないんだな』

雑渡『おぉ、君たちはよく知っているね。偉い偉い』

「え…いやいやいやいや！私そんなんじゃないですよ！いろいろ誤解なさってます！」

とんでもねぇ褒め言葉じゃないか！
私は両手を顔の前で左右にブンブンと振って否定をする。

雑渡『否定しなくても、私もその通りだと思うよ。尊奈門もそう思うよね？』

諸泉『え！？あ…はい。そうですね』

諸泉さんは私をじっと見つめ、私と目が合うとハッとしたようにスっと目を逸らす。
雑渡さんに言わされてる感半端なくない？
てか誰だよそんなこと言ったの…恥ずかしいなぁ、もう。

諸泉『それより組頭、今はタソガレドキ忍軍の定期演習中です。そろそろ戻ってください』

「あ…それなら私たちがここに居たらお邪魔ですよね…そろそろお暇します」

そう言ってみんなを引き連れてこの場を離れようとすると背中越しに言葉を投げかけられた。

雑渡『迷子、なんでしょ？』

「う…」

雑渡『帰り道、分かるの？』

「うぅ…」

図星だから何も言えないぃ…。

雑渡『今日は実践形式の演習ではないから、君たちが居ても別に構わないよ』

「えっ」

突然の提案に思わず驚きの声と共に雑渡さんの方を振り向いてしまう。
良いのかな、なんて思うよりも先に言葉を発したのは1年生のみんなだった。
元気よく手を挙げてニコニコの笑顔を浮かべている。

みんな『それじゃあお言葉に甘えてここにいま〜す！』

諸泉『ダァ〜！！』

そして案の定ズッコケる諸泉さん。
そんな彼を他所に雑渡さんはどんどん話を進めていく。

雑渡『あとで時間が出来たら道案内してあげる。尊奈門、それまでこの子達のことを頼んだよ』

諸泉『え！？ち、ちょっと組頭？！また私が面倒を見ないといけないんですか！？私も演習に参加したいんですけど…って、組頭！組頭ぁぁあ！』

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