【忍たま】事務員兼何でもお助けピンチヒッター係って何だよ？！その15(夏編)

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「私の作った玉子焼きとかやくご飯も食べて食べてっ」

三木ヱ門『はい、頂きます。まぁ、Aさんのお作りになった物ですし、美味しいに決まっているとは思いますが…』

そう言いながら三木ヱ門はかやくご飯を口に入れる。
その瞬間、彼の周りにぶわっと花が咲いたような気がした。

三木ヱ門『…とっても美味しいです』

「へへっ、良かった！」

態度と言葉でちゃんと美味しいと伝えてくれると私もとても嬉しい。
普段は食堂でみんなでワイワイ楽しく食べているが、こうしてゆっくりと食べるのも悪くないな。自分の好きなようにご飯も作れるし。

三木ヱ門『あ、あの、Aさん…』

すると三木ヱ門が目線をあちこちに泳がせながら口をもごもごと動かしている。
どうしたんだろう…あ、もしかして本当は美味しくなかったとか？気を遣わせちゃった感じ…？

三木ヱ門『その…Aさんさえ良ければ、これからもたまにこうして、ふ、2人で食事を作って食べませんか…？』

三木ヱ門の次の言葉を不安に待っていたが、それはどうやら杞憂だったらしい。
思いがけないお誘いに目を丸くしてしまうが、断る理由もないし私自身もこういった時間は欲しいので快く承諾した。

「もちろん良いよ！」

三木ヱ門『っ、あ、ありがとうございます！とても嬉しいです』

私が承諾の返事をすると共にぱあっと表情を明るくさせる彼。もともと女の子みたいな綺麗な顔立ちをしている三木ヱ門がそういう風に笑うと可愛く思える。

滝夜叉丸『………お前こんな所に居たのか！！！！』

ほのぼのとした空気が突然の滝夜叉丸のクソデカボイスにより掻き消される。驚きのあまり持っていた箸を下に落としてしまった。

三木ヱ門『た、滝夜叉丸…？！』

それは三木ヱ門も同じなようで驚きの表情に加えて不満げな顔をしていた。

守一郎『三木ヱ門、捜したんだよ。ユリコの散歩に行くって言ったまま帰って来ないから…』

喜八郎『守一郎が心配だ心配だって言うから仕方なくついてきてあげたら…まさか三木ヱ門が抜け駆けするとは思わなかったなぁ』

三木ヱ門『…抜け駆け常習犯のお前に言われたくは無い』

喜八郎『何か言った？』

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