【忍たま】事務員兼何でもお助けピンチヒッター係って何だよ？！その14(夏編)

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複数人が何かを話している。しかし何を言っているのかまでは分からない。
安易に近付くのは良くないと思ったAは距離を取ろうとしたが、乱きりしんの3人は迷うことなく声のする方へ進んで行く。

「ち、ちょっと…もし山賊だったらどうするの…！」

Aは慌てて3人の行く手を阻むように前に立ち両手を広げた。

乱太郎『でも、この声どこかで聞いた事あるんだよね…』

きり丸『俺も』

しんベヱ『ぼくも』

『う〜ん…』と腕を組み考え始める3人にAは知り合いかもしれないのかと思うが、こんな山奥に知り合いが居るのだろうか、いやこの世界でなら有り得なくもないと自分も腕を組み小さく唸りながら考え始める彼女。
仮に知り合いだとしてもしかしたら何か困っているのかもしれない、だからこんな所に居るのかも…という結論に辿り着いたAは「…よし」と小さく呟くと声のする方を指差した。

「行ってみよっか。ここに居ても何も進まないし」

いずれ上級生達もここに来るだろうと思った彼女は自分が先頭に立ち声のする方へ歩みを進める。その彼女の後ろをトコトコついてくる3人。
奥に進むに連れてどんどん声が大きくなってくる。

それに比例して不安が募ってきた。山賊だったらどうしよう…花見の時みたく死を覚悟しなければならないかもしれない。しかし自分よりも幼いこの子達を放ってはおけない。いざとなれば自分が盾になって彼らを逃がせば良い。
またもや自分を犠牲にする事を先に考えるあたり彼女らしいっちゃ彼女らしいのだが、まだ学んでいない所が多々あるようだ。

ある程度進んでくると、崖になっている所で3人の人影が見えてきた。
木の影に隠れてこっそりと様子を伺う。

？『だからそこ掘っても意味ないって言ってるだろ！』

？『だぁってここ掘りやすいんだもん』

？『掘りやすいんだもん…じゃないんだって。そんな所掘っても近道にならないんだよ』

？『手っ取り早く爆破させた方が良くない？』

？『それもさっきから言ってるけど、爆破音で忍術学園の奴らにこの計画がバレたらダメなの』

赤い忍装束に赤いサングラスを掛けている何とも特徴的な忍者達が崖に穴を掘っている最中だった。
その特徴的な忍者を見て乱きりしんの3人は目を丸くさせ声を上げる。

乱きりしん『あ、あいつらは…！』

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