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もちろんきり丸も持っていないし、自分も持っていないのでどうやって乱太郎を助けるか頭をフル回転させて考えるA。深くないけれど手は届かない。
「え〜っと…どうしようどうしよう…縄、縄落ちてないか…う〜ん…上着も脱いじゃったし、頭巾もないし…袴はさすがに脱げないし〜…」
雷蔵『…あ!見つけた!』
「え?!」
そうこうしているうちに雷蔵とヘムヘムがAたちに追い付いていた。
予想よりも遥かに早い到着に動揺を隠せないA。それもそのはず、雷蔵は途中で気付き直ぐに後を追いかけてきたのだから。
きり丸『A姉ちゃん!乱太郎のことは俺に任せて逃げて!』
「え、でも…」
きり丸『良いから早く!不破先輩が狼煙を上げている間に!』
「う〜…!ごめんね!」
1年生の2人を置いて行くなんて責任感のある面倒見の良いAからすれば拷問。きり丸に背中を押されて苦渋の決断をすると2人に背を向けて走り出した。
雷蔵『狼煙を上げたからみんなも直ぐに来るはず。僕たちはAさんを追いかけよう!』
ヘムヘム『へムゥ!』
するときり丸が走って来る2人に両手を広げて止めて訴える。
きり丸『ストォォ〜ップ!!不破先輩!可愛い後輩が困ってんスよ!?助けてくれないんスか!?』
雷蔵『自分で可愛い後輩って言うな!…だけど放ってはおけない…ヘムヘム先に行っててくれ!』
ヘムヘム『ヘム!』
雷蔵は自分の持っていた鉤縄で乱太郎の救助にあたった。その間にヘムヘムがAを追いかける。ぶっちゃけここから先はノープランのAは相当焦っていた。
「(どうしよう、こんなの直ぐに捕まっちゃう…ええい!一か八かだ!!)」
するとAは何処かにあるはずの落とし穴を探し始めた。喜八郎のことだ、1つだけではないはず。あと5つくらいはあるはずだと至る所を踏みながら前に進む。その様子を後ろで見ていたヘムヘムは首を傾げながら後を追っていた。
ヘムヘム『ヘムゥ?…へムッ?!ヘムゥ〜!!』
雷蔵『ヘムヘム?!』
次の瞬間、Aではなくヘムヘムが落とし穴に真っ逆さま。Aの踏んでいない箇所にたまたまヘムヘムが足をかけたらしい。
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りっか(プロフ) - 雅さん» 急にお兄ちゃんって呼ばれたらそりゃ赤面しますよねwwwでもあの二人の関係は先輩後輩であり兄弟でもありです!熱血ですもんね!2人して! (2022年11月5日 11時) (レス) id: a1a5c64e20 (このIDを非表示/違反報告)
りっか(プロフ) - 雅さん» 遅くなってすみません!!分かります(笑)何とも言えない気持ちがお腹の辺りをうずうずさせられました(笑)でも留三郎はやっぱ三男だったんだな〜って思いましたね。個人的にはあの面倒見の良さから下にも居るのかな?なんて思っていましたがどうなんだろう🤔 (2022年11月5日 11時) (レス) id: a1a5c64e20 (このIDを非表示/違反報告)
雅 - 浜守一郎さんの恥ずかしい表情と食満先輩がびっくりするぐらいの真っ赤な(?)表情、「可愛かったな…😳」っと思って(笑)※『籠城の記憶の段』のお話より。 (2022年10月22日 19時) (レス) id: 6b30a233dd (このIDを非表示/違反報告)
雅 - りっかさん» りっかさん…確かにヤバかったです…🥶私、恥ずかしいくて死にそうで涙が出てしまいそうですぅ…正直に『お兄ちゃん』って呼ぶのはやめて欲しいです…はい…😭🌀 (2022年10月22日 18時) (レス) id: 6b30a233dd (このIDを非表示/違反報告)
りっか(プロフ) - 忍たま好きさん» 忍たま好き様ありがとうございます(´;ω;`)そう仰って頂けてとても嬉しいです…一日に1行程度しか書けない状況ですが今後ともよろしくお願いします! (2022年10月16日 20時) (レス) id: a1a5c64e20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りっか | 作成日時:2022年8月21日 8時