【忍たま】事務員兼何でもお助けピンチヒッター係って何だよ？！その13(夏編)

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伊作『Aさんの居た時代では農作業は盛んなのかい？』

「んーどうだろ。担い手不足っては聞いてるから盛んではないのかな。私の居た時代では若い人は農作業やりたがらないからね。きついし汚いしってので」

おじいちゃん達から跡継ぎが居なくて農業を辞める人がどんどん増えていくと聞いたことがある。現に、おじいちゃん達にも跡継ぎが居ないからそろそろ考えないとなって言っていた。

仙蔵『そういうAは嫌にならないのか？』

「私は別に嫌だなんて思ったことないよ。まぁ、仕事じゃなくてあくまでお手伝いだからかもしれないけど。でも、土いじりは好きかな」

農作業が苦に感じたことはない。でも自分の仕事にした時には考え方が違ってくるかもしれない。経営も含まれてくるから。
それでも私は農作業関係なく土いじりが好き。自分で最初から育てた花や野菜は特別に愛おしく感じるし、土の匂いって何だか安心する。

小平太『前から気になっていたんだが、Aは苦手なものとかないのか？虫も平気なんだろ？』

「あることにはあるけど…人に弱味を握られたくはないから言わなーい」

みんなで他愛もない会話をしながら作業をしていると、いつの間にか収穫が終わっていた。
収穫したらっきょうを持ち大木先生の家に向かう。

「は〜汗びっしょり…」

汗で張り付く着物が気持ち悪く、胸元を軽く持ち上げ上下に揺らして風を内側に入れる。
その様子を見ていた小平太が頭の後ろで手を組みながら私の顔を覗き込んでくる。

小平太『Aも暑いなら肩衣になれば良いじゃないか。涼しいぞ！』

「え…いやぁ…それはちょっと…」

小平太は何気なく言葉を発したんだろうが、男子しかいないこの中で肩衣になるのは勇気がいる。この時代は下着ないし、付けないのが当たり前らしいし…。でも私はそんなの無理なので着てきた物を使い回して何とか持ち堪えているがそろそろ限界…だからたまにこの時代に習っている時がある。そしてそれが今日だ。
下は履いているけど、胸はサラシでどうにかこうにかしているので出来れば上着は脱ぎたくない。

すると小平太は曇りなき笑顔でこう言い放つ。

小平太『Aはスタイルがいいから細かいことは気にするな！』

「違う！そうじゃない！」

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