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残された私と出茂鹿之介くん。ダラダラと冷や汗を流しながら彼へと顔を向けた。
「あの…もう仕事終わったの?」
鹿之介『今から塀の掃除だ』
「そ、そうなんだ〜…さすがデモシカくんだね!」
鹿之介『出茂 鹿之介だ!…お前、わざと間違えているだろ』
「…お約束でしょ?」
鹿之介『あいつらに何を吹き込まれたかは知らないが、優秀な僕を馬鹿にするやつはたとえ女でも許さないぞ』
「馬鹿になんてしてないよ。私はただ、君がどんな人なのかをあの子たちに聞いていただけだもん」
鹿之介『そうか。それじゃあ、性格が悪くて何も取り柄が無いなら可哀想だと言っていたのは聞き間違いか?』
「げ、やっぱり聞こえてた…」
鹿之介『馬鹿にしていないなんてよく言えたな!忍術学園の事務員はへっぽこと性悪女しかいないのか。やっぱりここはこの優秀な僕こそが事務員に相応しい』
性悪女で悪かったな!あんたこそ最初の印象最悪過ぎてもう仲良くすることすら面倒くさくなってんだよこっちは!!
「ハイハイソウデスネー。早く塀の掃除して来てくれない?まだまだ仕事溜まってんだからさ」
鹿之介『思ったんだが、僕が塀の掃除をしなければならない意味が分からない。だいたい、汚したやつが掃除するべきだろ。それに誰も見ていないところで仕事をしたところで何も得をしないじゃないか。吉野先生も居らっしゃらないし』
何言ってんだこいつ。損得勘定で仕事すんなよ。
「無駄口叩いてないでさっさと仕事してよ。それとも何?自分のこと優秀だって言っているくせに塀の掃除すら出来ないの?」
鹿之介『っ、バカにするな!塀の掃除くらいあっという間に終わらせてやるから見てろ!』
そう言って彼は掃除用具一式を手に持ってズンズン歩いて行く。
その後ろ姿を見て大きく溜め息をついた。
何だろうな〜…本当に仕事は出来るんだろうけど、あの性格どうにかなんないかなぁ。そうしたらたぶん事務員として認めてもらえるはずなのにって思っちゃう。ま、でも私も彼の悪口言っちゃったしそこは反省しなきゃだな。
いろいろ考えたところで相手には伝わらないのでとりあえず目の前の仕事に集中することにした。
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りっか(プロフ) - 七海さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます(´˘`*)とてつもない褒め言葉でございます!!ぼちぼち皆様に楽しんで頂けるように頑張りますのでどうぞこれからもよろしくお願い致します! (2022年6月21日 20時) (レス) id: a1a5c64e20 (このIDを非表示/違反報告)
七海 - 滅茶苦茶楽しませてもらってます!無理のない程度に頑張ってくださいね^^ 応援してます!! (2022年6月19日 17時) (レス) @page43 id: bcf0e58e89 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - りっかさん» ありがとございます!! 私も鼻血がwww (2022年6月14日 22時) (レス) id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
りっか(プロフ) - あいさん» 2人揃って良いですよね〜私の最推しが2人いるって鼻血出そうでした(汚い)なんか最近キャラの口調とかいろいろわかんなくなってきてアニメ見て落ち着かせてます心をwwwあい様も頑張ってください! (2022年6月14日 19時) (レス) id: a1a5c64e20 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - りっかさん» 留三郎と似てるけど髪の色と声が違いますけどそこも良いwww 兄弟みたいwww ありがとございます、、 作者様もスランプ抜け出せると良いですね!! これからも頑張ってください (2022年6月10日 20時) (レス) id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りっか | 作成日時:2022年5月5日 15時