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?『…それで、君たちは大勢で集まって一体何をしているんだ?』
部屋の前で立ち止まっている男性に声を掛けられた上級生達は6年生と喜八郎以外は肩を大きく揺らす。
扉の近くに居た長次がスっと扉を開いた。
利吉『ま、何となく想像はつくけどね』
扉を開けるとそこには苦笑いを浮かべている山田利吉の姿があった。
仙蔵『こんばんは。利吉さんこそ、こんな時間に如何されましたか?』
彼がこんな時間に忍術学園にいるなんて珍しいことだ。それに利吉は大きな風呂敷包みを抱えている。その中身も気になるが先程の会話の内容も気になるところ。しかし一度に問い質すことはしないのが上級生。
利吉『私はたまには父上と一緒に寝るのも悪くはないかな、と思って忍術学園に泊まりに来たんだ』
思いもよらない返答が返って来たので上級生達は目を丸くする。
本当にそれが目的なのか…?と疑いたくなる気持ちを必死に抑えているのが目に見えて分かる彼らの反応。
そうなるとその風呂敷包みは自分の着替えなどが入っているのだろうか、と考えてしまう。
そして先程の会話もそのままの意味だろう。だがしかしどこか腑に落ちない彼らは緩く首を傾げる。
「…あ、利吉くん!私、部屋に忘れ物…何してるの?」
すると向こうから利吉に声をかけながら小走りで走って来たのはAだった。
今夜は月明かりがあって夜目が効かなくても彼女の姿がはっきり見える。夜着姿で髪は下ろしてあり、彼女がこちらに向かってくる度に左右にゆらゆらと揺れている。喜八郎が先程言っていたとおり、彼女の前髪は最近伸びて来て横に流しているのだが、以前より大人っぽく見えて綺麗さが増していた。
彼女は片手を上げて近付いて来ていたが、何故か真っ暗な部屋の前で立ち止まりそちらを向いている彼の行動に意味が分からず首を傾げ歩く速度を弱めた。
そして恐る恐る利吉に近付き、彼が見ている部屋の中をそっと覗く。
上級生を視界に捉えた彼女はホッとしたのか表情を少しだけ緩めた。
「なんだ、驚いた〜。利吉くんがおかしくなっちゃったのかと思ったよ〜」
利吉『なんで私がおかしくなっているという結論に辿り着くんだ』
「あた!?も〜…利吉くん手加減してよ〜」
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りっか(プロフ) - 七海さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます(´˘`*)とてつもない褒め言葉でございます!!ぼちぼち皆様に楽しんで頂けるように頑張りますのでどうぞこれからもよろしくお願い致します! (2022年6月21日 20時) (レス) id: a1a5c64e20 (このIDを非表示/違反報告)
七海 - 滅茶苦茶楽しませてもらってます!無理のない程度に頑張ってくださいね^^ 応援してます!! (2022年6月19日 17時) (レス) @page43 id: bcf0e58e89 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - りっかさん» ありがとございます!! 私も鼻血がwww (2022年6月14日 22時) (レス) id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
りっか(プロフ) - あいさん» 2人揃って良いですよね〜私の最推しが2人いるって鼻血出そうでした(汚い)なんか最近キャラの口調とかいろいろわかんなくなってきてアニメ見て落ち着かせてます心をwwwあい様も頑張ってください! (2022年6月14日 19時) (レス) id: a1a5c64e20 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - りっかさん» 留三郎と似てるけど髪の色と声が違いますけどそこも良いwww 兄弟みたいwww ありがとございます、、 作者様もスランプ抜け出せると良いですね!! これからも頑張ってください (2022年6月10日 20時) (レス) id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りっか | 作成日時:2022年5月5日 15時