【忍たま】事務員兼何でもお助けピンチヒッター係って何だよ？！その11(夏編)

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口を開けば言い争いを再開してしまった私たちに、軽い溜め息を吐き出しながら仙蔵くんが指示を出す。
私は伊作くんに肩を抱かれながら出茂くんたちとは真逆の方向へと歩き出した。彼等から離れ見えない所まで来ると、仙蔵くんが私に向き直る。

仙蔵『…全く、お前はまた無茶をして』

呆れたように言われ、思わず肩を竦めた。
だって、と口から出そうになったがグッと堪えて素直に謝罪する。

「ごめんなさい…」

仙蔵『説教をするかしないかは話を聞いてからだ。それで、何があった？』

私は事の経緯を細かく嘘偽りなく三人に話す。
すると三人は『だろうと思った』という表情で顔を見合せ、苦笑いを浮かべていた。

仙蔵『何となく予想はついていたが…散々だったな、A』

慰める言葉を私に掛けながら仙蔵くんは頭を軽くぽんぽんと撫でてくれる。
予想はついていたっていうことは、出茂くんは普段もあんな感じってことなのかな。まぁ、そうじゃないと1年は組のみんなからあんなにボロクソに言われないよね。

「うん、まぁ…でも、みんなが来てくれたおかげで少し冷静になれた。私もちょっと言い過ぎたところあるなって思えたし」

冷静になれたところで私の行動と言動を振り返る。
最初こそ印象最悪だった。加えて1年は組のみんなからの情報で更に最悪になった。でもそれは私の勝手な思い込みも含まれていたはず。仕事の量が多すぎて若干イライラしていたのもまた事実。八つ当たりもしていただろうな、とも思ったし私がもっと我慢していればこんな事にならなかったし、煽ったのも私だし…。どうしたもんか。

長次『…だが、体格差のある女子に馬乗りになって言い訳がない』

伊作『それは僕もそう思う。Aさんに怪我が無くて本当に良かった。僕たちが来るのがあと少し遅かったらどうなっていたか分からないからね』

仙蔵『一応、年上だから下手に行動は出来ん。吉野先生がお戻りになられるまではじっとしておこう』

三人の纏うオーラが少し黒いものになっている気がするのは私だけ？

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