【忍たま】事務員兼何でもお助けピンチヒッター係って何だよ？！その11(夏編)

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文次郎『仙蔵、そっちの話は聞いたか？』

暫くして出茂くんを連れて行った文次郎くん、留三郎くん、小平太がこちらに来ていた。
相変わらず出茂くんは不機嫌そうに眉を顰めている。年下に宥められたり小言を言われたりしたことが相当気に食わないんだろうなぁ。自業自得だろって言いたいけど慎みます。

仙蔵『あぁ。そっちもその様子だと聞いたようだな』

鹿之介『…おい、お前、話を盛ってないだろうな』

あんたじゃないんだからそんなことする訳ないでしょ！…と言いたいところだけど、ここでまた言い争いを始めたらみんなに迷惑がかかるから我慢します。大人なので。

「私はそんなことをしません」

出茂くんからフイっと顔を背ける。
…ダメだ、頭では分かっているけど行動に出てしまう。
それに私はこんなことをしている場合じゃない。小松田さんも吉野先生も居ない今、事務の仕事が出来るのは私だけなんだ。出茂くんは仕事をするというより、先生方に認められに来たようなもんだしぶっちゃけ仕事の邪魔にしかならない。
そう思うと私は軽く息を吐き出し、その場を去ろうと踵を返した。

鹿之介『おい、どこに行く』

「…仕事しに行くの。誰かさんのせいでちっとも終わってないからね！」

鹿之介『っ、誰のせいだって！？』

私を呼び止める6年生の声も聞こえたが無視をして事務室へと向かう。
彼らには後できちんと謝罪をしておこう。
その後の会話は私の耳には届かなかった。

11-14(2023/02/18訂正)→←11-12

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