【忍たま】事務員兼何でもお助けピンチヒッター係って何だよ？！

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「…吉野先生、騙し絵みたいな顔してた。さすがアニメって感じ」

昼食を食べ終えた私は、皆と別れて学園長から言われた通り用具管理主任の吉野作造先生と同じ事務員の小松田秀作さんに挨拶をしに行ってきた。先生方には私の境遇は一応伝えてあるみたいで、話がすんなりと終わってしまった。

「今日はゆっくり休みなさいって言われちゃったけど…どうしようかな〜」

吉野先生は私に気を遣って下さり、明日から事務の仕事をお願いすると言ってくれた。なんて優しい世界なんだろう。

そんなこんなで暇を持て余している私は、とりあえず自分の部屋に戻ろうと廊下を歩いていた。

「…せっかくだし、少しだけ探検するのもあり？」

学園長からは学園の見取り図を貰っているし、極端な方向音痴でもない限り迷うことは無いっしょ。そんでたとえ迷っても誰かいるでしょう。

そう思い迷わず校庭に出てみる。
暖かい日差しと時折吹く柔らかい風が春を感じさせてくれる。

「ん〜…！何だか久々にのんびりしてる気がする」

元の世界では、毎日が慌ただしく過ぎて行っていた。というより、わざとそうしていた。何かをしていないと直ぐに事故のことを思い出してしまうから。
でも、不思議とここではあまり考えない。どうしてだろう…。
そう言えば、この世界に来る時に聞こえてきたあの声は誰だったんだろ？聞いたことあるんだけど思い出せない。
考え事をしながら歩いていると、大きな木の下まで来ていた。

「ここって、乱太郎くんたちがよく昼寝してるところじゃないっけ？」

知らんけど。
お腹も満たされ、春の暖かい日差しでポカポカ、朝から色んなことがありすぎての疲労が一気に身体を襲う。
誘われるように木の下に寝転ぶと、そよそよと風が葉を鳴らす音が何とも心地よくそのまま眠りへと誘われていった。

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