戻れないtn ページ8
※都道府県パロ
信じられないこと、というのは、どうやら本当にあるらしい。
「なんやねん。」
大きな鳥居の上に座る人の形をした何か。
心底嫌そうにこちらを見下ろしている。
「え、…大丈夫…ですか…？」
少しだけ目を開いて、それは鳥居から飛び降りた。
え、嘘でしょ。
「なんや、見えとるんかい。びっくりしたわー、めっちゃ見てくるやんって。」
「いや、なんですか、どういうことですか、え、何？どゆこと？嘘でしょ？」
「ははっ、混乱しとる。」
ぽん、と頭に乗せられた手からは、生気を感じなかった。
ひとりで来た奈良旅行。
有名なお寺や神社から、マイナーどころか地図にも載ってないところを回っていた。
ここもその一つで、地図ではただの山にされている神社。
実際何を祀っているのかも、なんでこんなところにあるのかもわからない。
それで、これだ。
「俺な、神さま。」
「はい？」
「ここ俺ん家。」
びっと親指で指差すのは神社の本殿。
何言ってんだこいつ、さては電波か。
なんて思ったが、先ほどの行動、こりゃとんだ非日常に巻き込まれたもんだ。
「いやー、しかし久々やな人の子。」
「はぁ…人来なさそうですもんね。」
「なかなか言うな。まぁ事実やけど。」
なぜ私は神様と一緒に茶を飲んでいる？
観光かと聞かれて素直に頷いたら、もてなそうと言って落雁と抹茶を出してくれた。
いい人だなこの神様。
…いやそれは日本語おかしいな。
「うまいか？」
「はい、おいしいです。」
「そりゃよかった。」
「…ここ、なんの神社なんですか？」
聞きたかったことを聞いてしまった。
地図にも載っていないのだから、きっとネットとかにも載っていない。彼は何の神様なんだろう。
「…強いて言うなら、奈良の神社やな。」
「え、いやそれはわかってます。ここ奈良だし。」
「そういうことやなくて。
ここはな、というか、俺はなぁ、奈良の土地神なんよ。この土地を守ってる。…正確には、守ってた。」
「え…。」
「もう、忘れられてもうたんや。もっと有名なでかいのあるやろ、神社。あーいうとこが、今は奈良自体を守っとる。」
「あー…。」
行った。私も、彼が言っているであろう神社。
大きいし、有名だし、奈良と言えば、みたいなところはある。じゃあ、今、ここは？
「ここは…じゃあ…。」
「あ、ちょっと気づいてもうた？実はな、俺もう神様やないんや。」
え、
「やからな、君は、もう。」
その瞬間、ずるりと引き摺り込まれた。
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咲羽(プロフ) - もさん» 返信ありがとうございます...！もちろんです！更新を心待ちにしております！ (2019年10月6日 22時) (
レス) id: 214ee436ce (このIDを非表示/違反報告)
も(プロフ) - 咲羽さん» 続きですか！書いてみます！お時間かかるかもしれませんが…よろしいでしょうか？ (2019年10月6日 21時) (レス) id: 3f1b25bec4 (このIDを非表示/違反報告)
咲羽(プロフ) - コメント失礼致します。リクエストで、戻れない(都道府県パロ)の続きを書いて頂きたいです！ご検討の程よろしくお願いします...！ (2019年10月5日 12時) (レス) id: 214ee436ce (このIDを非表示/違反報告)
も(プロフ) - kokoroさん» 続きは書くつもりでした！まだ詳しく考えてはいないのですぐには無理ですが、いずれ書きます！ (2019年9月22日 19時) (レス) id: 3f1b25bec4 (このIDを非表示/違反報告)
kokoro(プロフ) - コメント失礼します！！指示の続き的な感じになっちゃうのですが、最後らへんに次はzさんが…とあったので、シュチュエーションなどはお任せしますので、かけたらおねがいします！ (2019年9月22日 7時) (レス) id: df26c53ff8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：も | 作成日時：2019年9月4日 3時
