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「ただいま…！！れいあさん…！？」
卵もケーキも入ってるのに関係なく買い物袋を放り投げ、寝室へ向かう。
「…、」
いない。
やっぱり、
いない。
朝、起きたままのベッドに、枕元にないメガネ
「もう…どこ行ったの、」
れいあさんが勝手に出かけて、笑顔で帰ってきたことは一度もない。
だから、ちゃんとどこに行くのか教えてっていつも言ってるのに
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「れいあさん、いまどこ？りんねとりあえず駅行くからね、すぐ行くから」
．
もう一度外に出た時、街灯に光が灯る。
「やば、」
自転車で来るべきだったと思いながら駅まで走る。
何度もれいあさんと朝した会話を反芻するけど、向かった場所の心当たりがない。
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．
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「れいあさん見て、昨日の夕焼けだって、綺麗だね」
家にテレビがないからせめてと取っている新聞だけど、
りんねは一文字一文字追うの得意じゃないし、れいあさんもあんまり興味なさそうだし、
読者投稿の俳句や写真、イラストの欄ばっかり見てる。
黄「夕焼けってオレンジ色？」
「うん、でも、優しいオレンジ色」
黄「朝焼けは？」
「朝焼け…？なんだっけ、それ」
黄「知らないの？
太陽が沈む時が夕焼け、昇るときが朝焼け」
「あー、それか。知ってるよ」
黄「嘘じゃん」
「…だって見たことないもん。りんねそんな早く起きれないし」
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作者名：アイバ | 作成日時：2022年1月22日 21時
