140.弱い自分 ページ21
……、
…、
…っ、、！
.
.
奈々「Aっ！」
「、っ、へ、はい…」
奈々「さっきからずっと呼んでるのに！」
.
うそ……、全然気付かなかった。
.
奈々「もぉ、どうしたの？今日学校来てからずっと上の空だよ？顔色も悪いし…」
「…ごめん。、何？」
奈々「…Aあの時からさ、…なんかオカシイから…。何かあったのかな…って、」
「、……何が？」
奈々「いや…、大野先生と……」
そこまで言うと、その後の言葉が言いにくそうに急にダンマリする奈々。
.
.
「…なんかね、…もうイイかなぁ…って思っちゃって」
奈々「っ、え？な、…なんで？やっぱ何かあった…？」
「だってさ…、眼中に無いの痛いほど突き付けられて…っ、もうやだ…つらいもん…」
.
我慢してたのに……っ、
打ち明けちゃった瞬間視界が震え出す。
.
奈々「…A……」
泣きそうな私の手をギュッ…と握ってくれる。
そんな奈々も泣きそうな顔して…。
余計に涙が溢れそうになる。
.
.
「好きだけど…っ、敵わないって分かってるのに頑張るの…もうツラい……、」
奈々「…そっか……。Aが決めたんなら私はイイと思うよ？…、頑張ったよ…」
.
っ…、全然だよ。
全然頑張れなかった…、なのに諦める選択をした自分が凄くイヤだ…。
でもしょうがない。
だって、大野さんには志歩さんがいればイイんだもん。
私は必要無い。なんなら邪魔者だ。
.
もう頑張るのも、考えるのも、好くコトも…
全部しんどくなっちゃった。
.
.
奈々「Aッ…！？」
.
.
奈々の慌てた声が聞こえた時には、既に私の視界は途絶えていた。
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作者名：な り き | 作成日時：2017年10月16日 14時
