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120.素直になれない ページ1
翔「…なんすか」
翔くんが私達を見下ろしてる２人を睨みつける。
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志歩「そんなに怖い顔しないでよ(笑)楽しそうだったからつい声掛けちゃっただけだから。ごめんね？邪魔しちゃったね…」
そう言って志歩さんが大野さんの腕にぎゅっと自身の腕を巻き付けた。
「っ…、」
嫌でも目に入ってくるその光景に目を逸らしたいのに逸らせない。
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翔「早くどっか行ってくんないすか？」
志歩「あ、ごめんね(笑)智くん、行こ？」
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行かないで…って言いたいのに、言えずにただ見てるだけしか出来ない自分が嫌になる。
こっちを見てほしくて大野さんをジッと見ていたら…
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「っ、」
智「……」
大野さんが不意に私を見た。
それだけでドクンと音を立てる私の心臓。
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志歩「…、智くん、行こ…？」
志歩さんの声にハッとした大野さんが私から目線を外して隣にいる志歩さんに目をやった。
智「、ぁ、あぁ…行くか」
そう言って２人は腕を組んだまま私達の前からいなくなった。
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「…はぁ……」
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……こんな事だけで嫌な気持ちになる。
もっと私を見てほしいって思っちゃう私は
我儘？醜い？虚しい？哀れ？
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作者名：な り き | 作成日時：2017年10月16日 14時
