１）好きって言って -O.S- (ページ15)

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15.握り締めた手ページ15

職員室の奥にある客室のドアをそっと開く。

長い机と、その机を挟む２つのソファの１つに愛ちゃんがちょこんと俯いて座っていた。

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智「愛ちゃん」

愛「っ、…大野先生」

俯いていた顔をパッとこちらに向ける。

俺を映した愛ちゃんの瞳は、薄っすらと赤く腫れていた。

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俺は客室のドアの鍵を閉めて、愛ちゃんの隣に座った。

智「今日、休みだけど…どうしたの？」

そう聞くと、愛ちゃんは俯いて口を閉ざす。

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智「…、家で何かあった？」

沈黙が続いている間もずっと愛ちゃんを見ていたら、小さく首が縦に動いた。

智「何があったか話てくれる…？」

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すると、愛ちゃんの身体がフルフルと震え出す。

俺はゆっくりと愛ちゃんの手を握った。

「っ…、おか…さんっが…」

泣きそうで震えた声が客室に響く。

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「…っ、殺されちゃうっ…」

ポロポロと、愛ちゃんの涙が俺の握っていた手を濡らす。

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智「…、それ、どうゆう事か先生に聞かせて？」

そう言うと愛ちゃんが

俺が握っていた手をギュッと握り締めた。