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「んじゃ、お世話になりました！」
「はい。……もう、酔い潰れないで下さいね？」
もう次はありませんからね？と念を押せば、苦笑混じりに大丈夫やって、と返ってくる。果たして信頼していいものなのかどうなのか。
ぱたん、と静かに扉が閉まる。私はそれを、ドアの隙間から彼の背中が見えなくなるまで見ていた。
急に、音を失う部屋。
朝食を平らげ、茶化しながらもやはり度々申し訳なさそうに謝罪と感謝の意を仄めかした言葉を漏らしていたのを思い出す。
私が勝手にしたことなのだから、そこまで恐縮しなくてもいいのに。けれど、それが彼の根っからの人柄であることはわかっているため、大丈夫です、と大したフォローにもならないようなことしか言えなかった。
冷たいフローリングの床から、机の上に積み上げられた二人分の食器に目を移す。我が家では見慣れない光景に、胸が弾んでいたというのは事実。
流しまで運んでしまえば、いつもの殺風景な卓上へ早変わり。急に込み上げた虚無感を拭う当てもなく、ただただ呆然と流れるテレビの音声を聞いていた。
(……上司の介護して喜んでるなんて、変、かな)
字面で見れば確かに可笑しい。でもそこには、文字では書き綴ることの出来ない複雑な思いが山ほどある。
誰にも理解してもらえないのは分かっているが、何となくこの二日間の短い出来事は忘れられない、忘れたくないと思ってしまった。
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梅ささみ(プロフ) - わたぬきさん» ありがとうございます〜！そう言って頂けると励みになります！今後ともよしなに… (2018年2月23日 18時) (
レス) id: 231b2007bc (このIDを非表示/違反報告)
わたぬき - 大好きです……更新待ってます。 (2018年2月23日 3時) (レス) id: b5bb97f311 (このIDを非表示/違反報告)
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