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昼休み、購買に行こうとクラスを出た瞬間
侑に腕を引かれて、連行された。
「なぁ、どういう事なん。
好きな人が出来たって、冗談にも程が、」
「冗談じゃないよ。」
嘘になればいいのにね、ぜんぶ。
「なんで、なん、おれの、どこが、」
「告白されたから付き合ってやっただけやけど。
ベタ惚れやったもんな、あつむ…んん、宮くん。」
きっとわたし、今最低な事を言ってる。
でも私は強くないから。
病気を打ち明けて、あなたに迷惑かけるほど。
「そんなこと、思っとったんやな。
…最低やな、…おれ、信じとったんやで…?
なぁ、なぁ、嘘って、嘘って言ってくれや、」
首を横に振る。
「…じゃあこれ、貰っといてくれ。
ほんまは記念のプレゼントやったんやけどな。
お前がそんなに俺の事酷く思っとったなんて。
このクマも要らへんわ。」
その目は、軽蔑そのものだった。
「嘘やって言って欲しいのはこっちや。」
小声でぽつり、救いをこうた。
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作者名:きわみ | 作成日時:2019年9月26日 19時