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#35 ページ35

sideメンディー

目の前で静かに眠る涼太。

ボロボロに泣きじゃくるみんな。


最年長の俺がしっかりしなきゃ。
そう思うのに、思うように体が動かない。


"大丈夫" なんて無責任なことは言えない。

だけど他に、かける言葉なんて見つからなくて。


メ「俺らが涼太を支えなきゃ」

龍「わかっとるわっ、!」


龍友の悲鳴にも似た叫び。思わず怯みそうになる。

だけど。

メ「俺らが全部、受け止めてやらなきゃいけないんだよ。辛くても、苦しくても、俺らは向き合わなきゃならないんだよ」


みんなを見渡しながらゆっくり話す。

玲「だから何だっていうんだよ」

隼「向き合えって言われたって、!」


泣きじゃくるふたりを見て、心が痛むけれど。


メ「笑わないと。俺らが泣いていたら、涼太は絶対に泣かない。いや、泣けないんだよ」





いつだって自分よりも周りの人が優先で。
いつだって前向きに周りを励まして。

自分の弱さを見せるのが大嫌いで。
息抜きや、ストレスの発散が苦手で。

人前で弱さを見せない涼太は、俺らの前ですら泣かなくて。


どんな時も泣かない涼太を、人は強い子だと言う。
だけど場合によって、血も涙もない子だと言う。



ただ、上手く自分の感情を出せないだけであって。
人一倍、不器用なだけであって。




俺らが泣いていたら、絶対に涼太は泣くことを我慢する。そして俺らが笑えるように声をかけてくれる。



メ「今度こそ、俺らが涼太を支えるんだから。守るんだから。俺らが泣いてちゃ、涼太は泣けない」



亜「そ、だよね」

裕「いつまでも泣いとったって、何も変わらんもんな」

龍「僕が守るからな」


前向きに顔をあげてくれた年長組。


メ「隼、玲於。辛いよね、苦しいよね。だけどさ、涼太見てごらん?」

ふたりが顔をあげて涼太を見たことを確認して、もう一度話し始める。



メ「涼太だって苦しんでる。だけど今すごく頑張ってる。だからさ、みんなで応援しようよ。一緒に頑張ろうって」

亜「涼太はさ、隼と玲於のお兄ちゃんに戻るために頑張ってるんだよ?」


上手く言えない俺の代わりに話してくれる亜嵐くん。
強く頷いたふたりを見て、もう大丈夫かなと思った。



俺らが支える番だから。


隼「涼太くん…」

玲「俺らを頼ってよ…」


それぞれ涼太に声をかける姿に、年長組4人で微笑み合う。

そして何も言わずに、ふたりの頭を撫でた。

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npagxp(プロフ) - 叶夢さん» ありがとうございます! (2020年4月1日 21時) (レス) id: 3150c02125 (このIDを非表示/違反報告)
叶夢(プロフ) - 続編も楽しみにしてます(*´∀`) (2020年4月1日 17時) (レス) id: 08075bc0b9 (このIDを非表示/違反報告)
npagxp(プロフ) - 叶夢さん» お仕事お疲れさまです!そう言って頂けるととても嬉しいです!できるだけたくさん更新できるよう頑張ります! (2020年3月9日 16時) (レス) id: 3150c02125 (このIDを非表示/違反報告)
叶夢(プロフ) - 今、仕事がすごく忙しくて(;_;)このお話読むのが1つの息抜きです(;_;)更新ありがとうございます!! (2020年3月9日 11時) (レス) id: 08075bc0b9 (このIDを非表示/違反報告)
npagxp(プロフ) - 叶夢さん» コメントありがとうございます!今まであまり末っ子を出せなくてすみませんでした…これからはもう少しバランスよくだせるように頑張ります! (2020年2月2日 20時) (レス) id: 3150c02125 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:npagxp | 作成日時:2020年1月19日 10時

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