話 ページ49
駄目だった。みんなを押して聞き出せない。知りたいけど、事実を知ることを恐れている所為だ。
『なんだろう………でも、嫌ってたら優しくなんて、しないよね…』
月見亭は静かで、校舎から離れているから人の声も聞こえない。此処に来る人も殆ど居ないだろうから、一人思い悩むには丁度いい。
胸がチクチクと痛む。
本当の事、隠さないで教えてほしい。
柵の上に組んだ腕に顎を乗せ、池の水面越しに夕焼けの空を眺めた。
＿
文｢尾浜、久々知。Aを見てないか？｣
勘｢え？Aさんですか？いえ、見ていません。何かあったんですか？｣
仙｢食堂に一緒に行こうと思ったんだが…姿が見えなくてな｣
兵｢もし見かけたら探してたこと伝えておきます｣
留｢頼む｣
伊｢何処行っちゃったんだろう…｣
校舎付近では探しても見つからないAを六年生が心配していた。
各々あの会話を最後に姿を見ていなかった。
近くの人間に聞いて回ったが、頷く者は中々居なかった。
＿
顔を埋め、もう池すら見えなかった。
鼻から息を吸うが、少し詰まって息苦しい。
お腹が空いたけれど、食堂どころか向こうへ戻る気になれなかった。
仙｢A｣
背後からの声に目を開いて顔を上げ、徐に振り向いた。
文｢やっと見つけた…｣
彼らの言葉からして、私を探していたようだった。
身体を前に向け、袖を握り込む。
『あのさ……みんな、何か隠してない…？なんかよそよそしい気がして落ち着いてない気がする……』
足元を見てから顔を上げてみると、みんな同じような顔をしていることに気付いた。
そして
文｢………お前こそ、俺たちに話すべきことがあるんじゃないのか。一人で抱え込むな…｣
『え…？』
小｢そうだ。なんでも話してくれ！｣
仙｢変えられないかもしれない。だが、今を一緒に過ごすくらい、できる｣
留｢お前一人で苦しまないでくれ。俺たちにも半分持たせてくれよ…｣
長｢みんなが知っていれば、もしかしたらということもある。可能性を見つけさせてほしい…｣
伊｢無力かもしれないけど、遠慮なく頼ってほしいよ……それとも、僕たちじゃ不安かい…？｣
沈黙が流れ、変わらず気まずい空気が包み込んだ。
みんなの淡々とした静かな口調に、眉を潜めた。
『え……？なんの、話…？』
留｢ｯAっ……！｣
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ピーナッツ(プロフ) - 空さん» ピクリューで｢テイク式女メーカー｣と調べていただくと出てくると思います！ (3月17日 7時) (
レス) id: 721fcb8351 (このIDを非表示/違反報告)
空 - あの、主人公の女の子ってどのメーカーで作ったんですか？ (3月16日 18時) (レス) id: c61495b448 (このIDを非表示/違反報告)
ピーナッツ(プロフ) - 空さん» わわ、その通りです…！💦すぐに訂正いたしました。ご指摘いただきありがとうございます🙇♀️ (2月25日 8時) (レス) id: 721fcb8351 (このIDを非表示/違反報告)
空 - この作品"１５"ではないんですか？ (2月24日 19時) (レス) id: c61495b448 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ピーナッツ | 作成日時：2024年2月21日 6時
