大胆 ページ27
仙｢全く…お前たち、有り得ん。恥を知れ｣
文｢っ仕方ねぇだろ…！…それより、Aは何がどうしてあんな風に…｣
小｢伊作の手に口付けしてしまった…｣
伊｢そんなことより小平太！何やってるんだ｣
小｢だって！据え膳食わぬは男の恥だ！｣
ぎゃんぎゃん言う小平太を黙らせ、眠りこけて静かになったAを視界に入れるも謎は分からないまま。
伊｢ただの熱でこうなるのはおかしいよ。そうじゃなくて飲酒の酔いだとしてもAはこうならない筈｣
小｢新鮮だったな！まるでクスリでも飲んだようだ！｣
文｢は？Aがクスリを？まさか。そんなもの学園には無い筈だ。だろ？伊作｣
伊｢うん、そんな危険なもの置かないよ｣
彼らだってクスリの経験があるわけではなく、前例を見たことの無い彼らには原因を突き止めることができなかった。
伊｢取り敢えずAは回収してくね。起きた時に変わらないようであればまた考えよう｣
ひょいと抱き上げ、向かうところは医務室だろう。
そんな同級の後ろ姿を見送るが、文次郎は少し冷たいものを身体に走らせていた。
文｢あいつ怖いところあるよな。いくらそれしか手は無いとはいえ…｣
仙｢伊作を敵に回すなよ｣
小｢後、少しだったのに…｣
なんて珍しくもごついた小平太のぼやきを仙蔵は聞き逃さない。
仙｢伊作が間に合っていなかったらお前を塵にしていただろうな｣
その視線は文次郎にもズレていき、仙蔵に言われなくとも自分の行いが三禁を破ることになりつつあったことに頭を抱えた。
＿
瞼を開けた時、見えたのは一室の天井だった。
香る薬草の匂い。此処が何処かはそれだけで十分な程分かる。
『あれ…』
伊｢起きたかい？気分はどう？｣
身体を起こして伊作の優しい顔を見ると、先程まで乱れていた心が嘘に思えた。
『伊作…あのね、私、なんだかさっき無性に……その、』
伊｢さっきのことかい？｣
『うん……誰かの顔を見ると、触れたくなっちゃって…これって病気かな…？？熱もあったみたいだし、身体がおかしくて』
今考えると死ぬ程恥ずかしい体たらくだったと、みんなに合わせる顔が無い。
伊｢今はどう？まだそう思う？｣
『え……ううん。そういえば、思わない』
それはそれで少し寂しいと冗談交じりに笑った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 21人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ピーナッツ(プロフ) - 空さん» ピクリューで｢テイク式女メーカー｣と調べていただくと出てくると思います！ (3月17日 7時) (
レス) id: 721fcb8351 (このIDを非表示/違反報告)
空 - あの、主人公の女の子ってどのメーカーで作ったんですか？ (3月16日 18時) (レス) id: c61495b448 (このIDを非表示/違反報告)
ピーナッツ(プロフ) - 空さん» わわ、その通りです…！💦すぐに訂正いたしました。ご指摘いただきありがとうございます🙇♀️ (2月25日 8時) (レス) id: 721fcb8351 (このIDを非表示/違反報告)
空 - この作品"１５"ではないんですか？ (2月24日 19時) (レス) id: c61495b448 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ピーナッツ | 作成日時：2024年2月21日 6時
