ビビってねーし ページ42
仙｢はぁっ！？お前だって一目散に逃げ出したくせにっ！！｣
文｢あ、あれはお前に合わせてだな…｣
仙｢出鱈目言うな。しかと聞いたんだからな！｣
文｢お前だって泣きべそかいてたくせに！！｣
仙｢かいてないっ！！断じて！！｣
伊｢もう…やめてくれよ…｣
長｢夜は静かに…もそ｣
すまん…！
文｢な、なんだ今の｣
耳に届く声。はっきりとは聞き取れなかったが、確かに今のは声に聞こえた。
伊｢すまんって言ってなかった…？｣
留｢き、きき、気の所為だろ？｣
仙｢いや…何か聞こえた…｣
長｢もそ…私たちの部屋の方からだ｣
五人はその声を脳内再生しては肩を震わせた。
留｢そういえば長次、小平太のやつは？｣
長｢厠にでも行っているんだろう。私が起きた時部屋には居なかった｣
文｢どうする？｣
仙｢……戻るしかないだろう。六年生にもなってこんな惨めな体たらく下級生には知られたくない｣
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
五人は恐る恐る部屋へと向かう。
もうあの声は聞こえなかった。次に聞こえれば五人はまた後戻りするだろう。
小｢もう泣くなって、私が居る！｣
『小平太が居たから泣いてるんじゃん…』
小｢にゃはは！｣
小平太が笑ったのと被るように、大声が目の前で弾け、同時に私の魂も飛んだ。
もう一度言うが、人は本当に驚いた時、声が出ないものだ。
『ｵﾈｶﾞｲﾀﾞｶﾗ………ｵﾄﾞﾛｶｻﾅｲﾃﾞ死ぬ』
小｢A…爪、食い込んでる｣
警戒心剥き出しで声を出した。本当に今回ばかりはもう駄目かと思った。
伊｢ど、どうしてこんなところに居るんだい？｣
『それは…』
私は今に至るまでを話した。
そうすれば案の定五人は赤い声を上げて小平太を抓った。
仙｢女子の部屋に無断で入り込むとはいい度胸だ｣
長｢駄目。絶対｣
文｢それも寝込み。確信犯だろ｣
留｢最低｣
小｢しゅみましぇん……｣
気付くと私は伊作を抱きしめていた。温かくてふわふわとした心地良さ。震えを吸い取ってくれるような優しさで落ち着きを取り戻した。
伊｢大丈夫かい？怖かったね｣
『ありがとう……伊作』
ゆったりと頭を撫でる手がまた優しくて。大きく息を吸い込めば、微かに香るは薬草の香り。
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雅 - ふたばさんが描いたイラスト、華やかさがあって可愛いらしいなぁーっと思って😅(笑) (2022年8月6日 23時) (
レス) @page22 id: 977bcdf555 (このIDを非表示/違反報告)
雅 - 作成していた映画での小説、お疲れ様です🤗🫧✨ (2022年8月6日 22時) (レス) @page22 id: 977bcdf555 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ピーナッツ | 作成日時：2022年7月22日 7時
