燃えるのは火薬？ ページ29
留｢い、伊作！少しは声の大きさをだなぁ！(汗)｣
伊｢すまない留三郎(汗)でもこうなってしまったら何をしても同じだと思うんだ｣
留｢まぁ確かに。…Aーっ！！何処行ったーっ！！｣
城に響くのは煩わしい足音と、それに伴う六つの声。其の声が目的とするものは同じで。しかしそれ等全てAの耳には届いていなかった。
『(遅い…遅すぎる)』
捕まってどれくらい経ったのだろう。私の感覚がおかしくなければ、お昼に学園を出たのでもう夜になっている気がするのは考えすぎだろうか。
手こずっているのかも…もしかしたら怪我を…それで捕まって…閉じ込められて…私を助けるどころじゃないのかもしれない…！
そんな後ろ向きなことばかり考えてしまい、不安を募るばかりだった。
実はそうではなくて、彼らが城内を飛び回っているとも知らずに。
ﾄﾞｸｱ｢ったく何苦戦してんだよ…っ｣
ﾄｻ……ﾎﾞｩｯ
Aの言う通り太陽は沈み、小屋を闇が包んでいた。
見張りとして戸の付近に立っていた一人はあまりにも仲間の情けない戦いに腹を立て、其の場から離れた。
その時彼は手に持っていた松明を、辺りに無造作に投げ捨てた。
『...焦げ臭いな。仙蔵が宝禄火矢でも投げたかな』
・
六人はかなり苛立っていた。もう何方が悪党なのか分からない、そんな面構えで敵を睨み付けていた。
仙｢私は怒っている……分かるか？お前らがさっさと口を割れば、こんな無駄な血気など必要無かったんだ｣
ﾄﾞｸｱ｢ｸｯ……｣
これだけ探しても見つけられないことに仙蔵は酷く憤慨し、今にも手の内の宝禄火矢を投げつけようと漆喰の壁にAを閉じ込めた彼奴らを追い詰めていた。
小｢さっさと吐け！！｣
もう待ちきれない小平太が地団駄を踏む。
文｢今此処で吹っ飛ぶか、大人しく居場所を吐くか。二つに一つだ｣
留｢これ以上とろとろしてられねぇんだよ。そろそろ本気の勝負…いや、一方的にやられる覚悟はできるんだろうな｣
ﾄﾞｸｱ｢ひぃぃぃっ……ぅん？…あ、あ、あ、｣
伊｢Aが居るの？｣
観念して指を差したのに不信そうに顔を近付ける。
ﾄﾞｸｱ｢ち、違うんだ！いや、そうなんだが！火事だっ！！｣
城を挟み反対側に目をやると、やけに彼処だけ赤い光を孕んでいるのが見えた。
しかし敵対する奴らの火事なんてどうでもいいことだ。
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雅 - ふたばさんが描いたイラスト、華やかさがあって可愛いらしいなぁーっと思って😅(笑) (2022年8月6日 23時) (
レス) @page22 id: 977bcdf555 (このIDを非表示/違反報告)
雅 - 作成していた映画での小説、お疲れ様です🤗🫧✨ (2022年8月6日 22時) (レス) @page22 id: 977bcdf555 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ピーナッツ | 作成日時：2022年7月22日 7時
