知らない気配 ページ42
文「くそ…行ってやりてぇ」
留「お前が行くくらいなら俺が行った方があいつの為になる」
文「あ゛?」
留「やるか?」
長次くんが言った通り、前が見えずに両手を伸ばし喚いていた私を暗くなる直前に見つけ出してくれた。
『こ、小松田先輩ですか…?』
小松田「Aちゃん大丈夫?良かったぁ!心配してたんだよぉ」
『すみません…その、暗くて…』
小松田「大丈夫!僕が一緒に居てあげるからね!」
『ありがとうございます!!』
小松田「僕も前見えないけど」
『ええっ!?!?』
その頃何処から戻ったのか、伊作くんは入場門目指して走っていた。
伊「良かった!間に合ったみたいだ!…ん?」
しかし不運。着く前に灯りが消え始めたのだ。
伊「ああ!?待って!!消さないでぇーっ!あぁっ!?!?」
そしてまた不運。石に躓き、その間に辺りは真っ暗になってしまった。
『凄い…こっちからは殆ど何も見えないのに、みんな運動場を歩いてる…』
小松田「凄いよねぇ。僕なら絶対無理だなぁ」
小松田先輩に共感する。
前の人の肩に手を置いてあるかなければ、私は多分変な方向に歩いている。
小松田「そういえばさっき、変な顔の忍者が居たんだよねぇ」
『変な顔の?ですか?』
小松田「そうそう。この人たちなんだけど」
小松田先輩は入門表を見せてくださったけど…
『見えません(汗)』
小松田「あっはは、だよねぇ」
実際、その変な顔の忍者は忍術学園に忍び込んでいた。
言ってしまうと、正体はオーマガトキ忍者の射場亨さんと、貝原太郎さん。
どうやら何か企むタソガレドキ忍者の雑渡昆奈門さんに、強制参加させられたらしい。
八「確かに暗闇に目が慣れているし、よく知っているグラウンドだから、行進に何も問題は無いと言えば無いのだが…」
行進中の上級生は、この行進の異変に何か気付き始めていた。
兵「何かおかしい…」
五年生が感じる違和感とは…?
それは六年生が少し先立って気付いていた。
仙「おかしい…」
文「おう。行進している人数が、学園の生徒より明らかに…」
小「多い」
小平太くんの丸い瞳がぎらりと何かを見据えるように鋭く光った。
しん「ねぇねぇ、あのさぁ…」
乱「どうしたのしんベヱ」
しんベヱくんが不安そうに乱太郎くんの背に手を伸ばす。
しん「僕たち、一年は組が行進の一番後ろだよね?ほんでもって、僕がは組の最後だよね?」
乱「そうだよ?」
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さくら - 愛され具合がすごく好きで拝見しております。勘違いだったら申し訳ないのですが、大運動会の借り物競争前のメンバー紹介で、図書委員に三郎がいるのですが図書委員は雷蔵ではないでしょうか…? (2023年1月30日 14時) (レス) @page50 id: 2f0ccbd8ed (このIDを非表示/違反報告)
しのぶ - 大運動会は私の好きなお話なので書いてくれて嬉しいです!次回も楽しみに待ってます! (2022年8月31日 18時) (レス) @page37 id: 212776a6be (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - あー、、待ってました!! 四年生のやつ、、急いで見ましたwww 夢主ちゃん👍 (2022年8月20日 9時) (レス) @page32 id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
雅 - ここからの続きは、私にとっての…問題があります…😭😭※綾部喜八郎君のこと(汗) (2022年8月17日 23時) (レス) id: 5350ed7739 (このIDを非表示/違反報告)
雅 - 第一ポイントの審判は久々知兵助君でしたけど、代わりに夢主さんがお手伝いをすることに設定したんですね!😀読んだらなんかハラハラ、ドキドキでした!!😰💦 (2022年8月17日 23時) (レス) @page26 id: 5350ed7739 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふたば | 作成日時:2022年7月17日 22時